パーティーしようぜ!2
「変装させろって言ったのもじぃちゃんで、何か悪い虫を付かせない為とか?襲われない為とか?
何かそう言ってた。つーか悪い虫って何だろうね…?」
「「悪い虫…(刹那が頭悪くてかよよかっ た、(っス)かも…)」」
京と修が同時に呟いて、慎二たちに目をやる。
「俺らの事言ってんのか…?」
「そう聞こえる気もするな…」
「うむ。胸が痛い…」
「ぇ、何で慎二たちが…?」
「悪い虫って言うか、害虫かなー?」
「「(寧ろそっちの方があってる気が…)」」
「…(コクリ)」
「…え?」
じぃちゃんも失礼だよな!
悪い虫って、なぁ?
其れにしてもどんな意味だろ…。
「よく分かんねぇけど。じぃちゃん学園に来る事もないし…
んで、サドンデスマッチの時に変装解こうかな、って。最後の〆にね」
「其りゃいいな」
「彼奴らの驚きの表情が目に浮かぶ」
「主が変装を取る時を楽しみにしておるぞ」
「そしたら、人関係なくイチャイチャ出来るねぇ、1人を除いて…」
絶対兄貴だ…。
まぁね、兄貴の前でイチャイチャ出来た奴は地獄を味わされるし…。
「其れまで我慢するつもり。俺ってば優しいし!」
ふふ、と笑ってみる。
我慢して我慢して我慢して、溜めたモノは凄い威力を発揮させるからね。
「てめ、目が笑ってねぇよっ」
「あ〜、イケナイイケナイ♪」
「変わってないっスよ…?」
「あちゃ〜」
どんだけ楽しみなんだよ俺。
俺への、今まで罵声やら悪口で貶してたのが闇だと知った時、奴らの反応が凄く楽しみでドキドキワクワクってヤツ?
「ぁ、其れからさ。俺が絡まれても兄貴に言っちゃダメだかんね?」
「…何で」
「兄貴がじぃちゃんと最強タッグ組んだんだよ。
で、俺に文句言ってきたり絡んできたりした奴らの、会社を潰すとか言ってて…
じぃちゃんだから手加減なしにどん底に突き落としかねないし可哀想でしょ?」
俺がそう言うと慎二たちは目を丸くして驚いていた。
「どーしたの?」
「…刹那の口から其れが出てくるとは…」
「闇じゃないみたい…」
「そんな主も偶には…」
「「(いや、寧ろ其れ以上にエゲつねぇ事考えてる(っス)よ…)」」
「いなくなったりしたら俺のストレス増えるだけだし、其れより此処で恐怖を味わせた方が楽しいじゃん?」
「「(…やっぱり)」」
「分かったよ。で、兄貴寝ちまったみたいだぜ」
皆で兄貴に目を向けると、
「あ…」
「泉ちゃんも寝てる…」
何時の間にかスヤスヤとソファに寄りかかって眠っていた。
「そろそろお開きにする?」
「だな」
兄貴を部屋に連れていき、ベッドへと寝かせた。
泉ちゃんは恭平くんに頼んで部屋まで送ってもらった。
「ゴメンね恭平くん」
「刹那が謝る事ない…」
「…そう?じゃあまた明日ね!」
「ん…」
京と修は自分の部屋へ帰り、片付けをした後、佳佑を誘った。
「明日、時間空いてる?」
俺がそう言うと、佳佑はそっと耳元に口を寄せて
「じゃあ昼に。連絡する」
すんなりとOKを出してくれた。
兄貴帰ってきて此の部屋じゃデキないし?
流石に寝てる兄貴1人置いて出ていけないし?
やっぱり授業中じゃないとね。
其の後、慎二たちは自分の部屋に戻って行った。
「さて、俺も寝よ…」
部屋の電気を消して、パタン、とドアを閉めた。
翌日。
此の学校にきてもう大分経つが、授業は未だに訳が分からない。
「天倉ぁ、此処解いてみろぉ」
…ゲ。
当てられちゃったよぉ…。
「先生、分かりません」
多分、初めてじゃないのかな…?
俺が当てられたの。
今まで違うのが当てられてたし、其の、うん。←
「…は?」
「いや、は?じゃなくて、だから違う人当てて下さい」
分かりませんよ。
解いてみろって言われても、何で算数(頭は小学生並です)にXとかYとか出てくるんだよ。
123って、全部数字で表せよ!
表せって言っても俺は分かんないからダメだけど。
「……ぁ、じゃあ山田」
「ぇ、あ、はぃ…」
後ろの泉ちゃんはクスクス笑ってるし、恭平くんは相変わらず寝てるけど。
「…」
面白くない授業中、ポケットに入れておいた携帯が震え出した。
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