追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


オリンピック開会式





20時ぴったりに、飛空と一緒にテレビの前で開会式の様子を見る。感動的な催し物のあと、飛空はずっとテレビを見ながら「パパは?」とわたしに聞いてくる。

「パパはね、最後の方だからママと一緒にねんねしとこ?」
「や!」
「じゃあパパ出てきたらママが起こしてあげるよ?」

イヤイヤ!と首を振り飛空はテレビの前から動かなかった。絶対に寝落ちしちゃうんだろうなぁ、と思いながらも飛空を抱っこしてわたしもテレビの前で各国選手の入場風景を眺める。

「あ!とーるくんいる!」
「ほんとだね〜!飛空よく見つけたね?すごい!」
「えへへ!パパもみつける!」

テレビの前で及川さんに手を振り喜んでいる飛空があまりにも可愛くて、スマホでムービーを撮る。あとで飛雄くん伝いで及川さんに送ってもらおーっと。

飛空は嬉しそうに飛雄くんのファンの方から頂いた子供サイズの日本国旗を持ってはしゃぎ倒していた。が、案の定といえば案の定で30分も経たないうちに飽きてわたしの膝の上でこくりこくりと船を漕いでいた。

「飛空くん、ねんねするならお布団行こう〜」
「ねん、ね...ちない...パパ、みちゅけ...」

と言いながらがくりと寝落ちしてしまった。も〜、だから言ったのにと寝室へ飛空を運ぼうとするがどうせ後からパパ見れなかったと怒るだろうしソファでいいかとそのままソファに下ろす。

しばらく1人で開会式の入場を見ていたが、手持ち無沙汰でスマートフォンを手にトレンドを見ながらテレビを見ていた。明日の男子バレーの試合を楽しみにしてる人はどうやら多いようで、飛雄くんの活躍に期待してる人もたくさんいるようだった。流れてくる飛雄くんの動画や写真を見ている間に気づけばアメリカの選手たちが入場してきていて急いで飛空を起こす。

「飛空!起きて、パパ出てくるよ!」
「ん〜......」
「ほら、おいで」

まだ寝起きでぽやぽやしてる飛空を抱き上げテレビの前に座らせ飛雄くんの姿を必死に探す。侑さんは金髪だからすぐ見つかるとして、日向くんもきっと見つけやすいはず。まずはその2人の髪色を探しすことにした。

「...あ!!オレンジ!しょーちゃん!」
「どこ?翔ちゃんいた?」

一気に目が覚めた飛空が日向くんを見つけ、2人で「パパだー!!」と飛雄くんを見つけてハイタッチする。

「パパいた!!!パパー!!とあくんここだよ!」
「パパだ〜!!」

にこにこと2人で飛雄くんを見守って応援していると、飛雄くんと日向くんが急にどっちが前に行くかと揉めている様子が写りわたしは頭を抱える。

「パパ、しょーちゃんとけんかちてる?」
「してないよ?!ほら、にこにこでしょ?」
「でもしょーちゃんとバンバンしてる」

飛雄くんの...バカ!と言いたい気持ちをグッと堪え、後で飛雄くんに送ってあげるようの動画を2人でインカメで撮る。

「飛空、ほらこっち」
「パパ〜!!!あした!!ばんがってね!!」
「飛雄くん頑張れ〜!!応援してるよ〜!せーの」
「「パパだいすき!」」

と、2人で声を揃えてスマートフォンに投げキッスをしてビデオレターを終えた。その後、開会式が終わった飛雄くんから電話がかかってきたが飛空はすっかり寝こけてしまっていて小声で話す。

「お疲れ様、早く寝なよ?」
「おう。でもなまえさんの声聞いてから寝たくて」
「ふふ、嬉しい」
「動画、ありがとう」
「飛空可愛いでしょ?張り切って応援してたよ」
「飛空も可愛かったけど、なまえさんもすげぇ可愛かった」
「も〜...!」
「早く会いてぇ」
「...わたしも、会いたいよ」
「、おやすみ。...愛してる」
「わたしも愛してるよ。おやすみ」

飛雄くんの心地いい声を聞き、一気に眠気が来てわたしも飛空の横でぐっすり眠ることが出来た。

今日は世界中の誰よりも、飛雄くんを応援するもん!と朝から気合を入れて飛空を起こし4年に1度の大切な日を迎えた。




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