追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


はじめまして3





「飛茉、翔ちゃん帰るからバイバイしてね」
「や!!!!」
「しょーちゃんおとまりしたら?」
「飛茉ちゃん、飛空ごめんなー?また遊びに来るから!」
「しょたん、かえらないの!いや!」
「可愛すぎる...!えー!可愛い!」
「オイ、早く帰れ。子供はもう寝る時間だ」
「もー、飛雄くんてばせっかく来てくれたのに」
「だいたいなまえさんはコイツのこと翔ちゃん翔ちゃんって呼びすぎ」

飛雄くんが急にそんな話を振ってきて、驚いて声が裏返る。日向くんに至っては笑ってる様子を全く隠すことなく、両手を叩いてゲラゲラ笑っていた。

「と、飛雄くんその話はとりあえず日向くんが帰ってからしよっか?」
「なまえさんめちゃくちゃ困ってるだろ!お前ほんと昔からかわんねーの!」
「うるせぇ」
「日向くん今日も遅くまでありがとう」
「こちらこそ!飛空、飛茉ちゃんまたな」

そう言って2人の頭を撫でて立ち上がる日向くんに飛空は笑顔で手を振り、飛茉は涙を堪えながら手を振っていた。

「俺が泣きそうなんだけど!」
「しょーたん」
「どした!飛茉ちゃん!」
「ひぃのおうちまたきてね」

ぎゅ、と日向くんの首に抱きついて名残惜しそうに頬にキスする飛茉。わたしは微笑ましい気持ちで見ていたが、飛雄くんはそうじゃないようで日向くんへの当たりがさらにキツくなる。ドアが閉まった瞬間、飛茉はわたしのもとへしょんぼりしながら歩いてきてぎゅと抱きついて来る。そのまま飛雄くんがお風呂を入れてくれて夜寝かしつけようとすると飛茉が話し出す。

「ねぇ、ママ」
「んー?」
「ひぃね、びっくりしてないちゃったの」
「そうなの?」
「しょーたんかなしいおかおしてたの。ひぃのことやになった?」
「嫌になってないよ〜。翔ちゃんも飛茉のこと好きだって言ってたよ」
「へへ、よかったぁ。ひぃね、しょーたんだいしゅき」
「またお利口さんにしてたら遊びに来てくれるから待ってようね」
「うん!」

飛茉も飛空も日向くんに遊んでもらって疲れたのか割とすぐ眠りについたので、ソファでテレビを見てる飛雄くんを力いっぱい抱きしめてキスをする。

「そんなことしたって、機嫌とれねぇぞ」
「ふふ。飛雄くんにしたかったらしただけだもん」
「飛茉が日向と結婚したらどうしよう...!」
「それはさすがに考えすぎだって」
「飛茉が彼氏連れてきたらどうしよう」

そんな気の遠い未来の話を飛雄くんがしてくるので、思わず飛雄くんの頬を両手で軽くつねる。

「もー、飛雄くん。わたしだけじゃ不満ですか?」
「んなわけねぇだろ。こんなに好きなの、伝わんねぇ?」
「伝わってる!わたしも大好きだもん」
「あぁ」
「飛雄くん」
「ん?」
「今日も大好きだよ」
「、知ってる」

少し照れ臭そうに笑ってくれる飛雄くんが愛おしくて、大好きで、どちらからともなく顔を寄せる。唇を重ねて、飛雄くんへたくさん愛を伝えた。夜はまだまだ明けそうにない、長い夫婦の時間になりそうだ。




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