追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


お留守番





「お昼ご飯カレー置いとくからあっためて食べてね?」
「おう」
「飛空、パパの言うことちゃんと聞くんだよ?おやつは2個までね。わかった?」
「おう!」
「パパの真似しないの」
「ママいってらっしゃいのちゅーする!」
「ダメだ、俺がする」
「やーだ!!!とあくんがする!!!」
「こら喧嘩しない。じゃあ右が飛空くんで左が飛雄くんね?」

飛空を抱き上げてそう言い、2人から同時に頬にキスされる。

「飛茉、なまえさんいってらっしゃい」
「ひぃちゃんママいってらっしゃい!!」
「はーい、行ってきます」

飛茉は抱っこ紐が心地良いのかすやすや寝たままいてくれ、2人で1ヶ月検診に向かった。

飛空が産まれてから飛空と2人きりで家にいることは何回もあったが、飛茉が産まれて少し赤ちゃん返りとやらをしてるらしい飛空と2人きりはなかなかに大変だった。

「パパ!ママは?」
「ママさっきおでかけしただろ」
「とあくんもおでかけしたい!」
「飛空は今日は留守番だ」
「るすばん...?」
「家でママが帰ってくるの待つこと」
「やーーーだーーー!」

なまえさんから聞いていたものの、目の当たりにすると普段の飛空とは様子が違い驚く。

「ほら、今日は練習するんだろ」

そう言って飛空に鉛筆と紙を渡すと急に大人しくなる。

「する!パパかいてね!とあくんもかく!」
「おう」

最近の飛空のブームは俺の真似らしく、今日も俺のサインを真似して上からなぞって遊んでいた。その姿があまりにも必死で思わず写真を撮ってやると喜んでもっと撮って!とせがんでくる。

「できた!!!!」

そう言って見せてきた用紙には何が何だかわからないくらいたくさん線が入っていて独創的な仕上がりになっていた。

「ここはパパといっしょだねぇ」
「そうだな。よくできた」

頭を撫でてやるとさっきのなまえさんを探して泣いてた飛空とは別人のようにニコニコと笑って機嫌よさそうに一人遊びを始めていた。飛空は俺から見ても見た目は俺の小さい頃によく似てるが性格は完全になまえさんの方に似てる。表情もころころ変わるし感情も豊かで、何より優しい。

「飛空、カレー食うか?」
「たべる!とあくんね、ママのカレーだいすき!」
「俺も大好きだ」

飛空のために準備してある甘口カレーと大人用のカレーを皿に取り分け「いただきます」と2人で昼ごはんを食べ始めた。「おいしいねぇ」ともぐもぐ食べてる飛空の姿が可愛くてまた俺はスマホで写真を撮る。こうやって男2人で過ごすのもたまには悪くねぇな。




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