みなさんこんにちは!とあくんです!3さいです!とあくんはおにいちゃんになりました!
「飛空、飛茉(ひま)ちゃんだよ〜」
出産を無事終え、恐る恐る近寄ってきた飛空に妹の姿を見せると目をキラキラと輝かせていた。
「あかちゃん!かわいいね〜!」
「可愛いねぇ」
「なまえさんありがとう。お疲れ様」
そう言って飛雄くんがわたしと飛空ごと抱きしめてくれる。
「ママおなかいたくない?」
「もう痛くないよ〜!飛雄くんも飛空のことありがとうね」
「飛空、これからママと飛茉の2人を守るんだぞ」
「わかった!かわいいねぇ」
飛空もまだ小さくて可愛いのに、自分よりさらに小さい赤ちゃんを可愛いと見ている姿は本当に愛おしくて無事に出産を乗り越えれてよかったなと感じる。
実際に2人の子育てを大変だと感じるのは退院して1週間ほどしてからだった。飛空はよく寝る子であまり手間がかからなかったが、飛茉は寝てる時間がバラバラでかなり体力を持っていかれていた。
飛空もまだまだ甘えたい盛りだということもわかっていたし、甘やかしてあげたい気持ちもたくさんだったけど少し気持ちの余裕が寝不足のせいでなく朝から「くつしたこれイヤ〜〜!!!!」と泣き叫ぶ飛空に手を焼いていた。
「きょうりゅうさんのがいいの!!!!!」
「恐竜さんのは昨日洗濯したから今外にあるよ?ほら、これ飛空の好きな車だよー?格好いいね〜?」
「や!!!!!きょうりゅうさんがいいの!!!!」
飛空はそのままわんわんと泣き出してしまい、地べたでパンツだけの姿で寝転がって泣き続けている。その声で飛茉も起きたのか部屋の中で泣き声が響き「ママも泣きたいよ〜〜」と弱音を吐いてしまう。ひとまず恐竜がいいと泣き叫んでいる飛空はしばらく1人にするとケロッと遊びだすとわかっていたので飛茉のオムツを替えリビングに戻る。
「飛空くんお着替えする?」
「と、あくんねっ、おにいちゃんだからっ!つよいきょうりゅうさんがよかったの、」
(そうか〜〜〜!!)
「そっかそっか〜!飛空くんは恐竜さんなくても強くて格好いいよ〜?」
「ぐす...ほんとっ、?」
「ほんとだよ〜!だって飛空くんはパパの子でしょ?」
「パパ...!」
「今日はどのパパ見る〜?」
「しょーちゃんとパパみる!」
「じゃあお洋服着ようね」
飛雄くんありがとう...!心から感謝してパンツのまま暴れてた飛空がやっと服を着てくれてほっとする。
「ママ?」
「はぁい」
「きょうもママかわいいね」
「ふふ、ありがとう。飛空も格好いいよ」
甘えるモードの飛空はわたしに抱っこせがんできて膝の上で泣きつかれたのかすやすや寝てしまった。ベッドに連れて行っても良かったが、しばらくは飛空の温もりと重さを感じたくて抱っこしたまま飛雄くんの試合を見ていた。