追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


はじめまして、パパとママです。





4月某日、わたしたち影山家に家族が増えた。

「おめでとうございます!元気な男の子です!」

その言葉に安心したのか、全身の力が一気に抜けて涙が溢れて止まらない。飛雄くんの方見ると飛雄くんもわたしと同じくらい泣いてて、目が合ってまた2人で泣き笑いした。

「なまえさん、ありがとう」

個室に戻ってから飛雄くんが優しく抱きしめてくれ感謝を伝えてくれる。

「わたしこそ、飛雄くんのサポートなかったら乗り越えれなかった。ありがとう」

ぎゅ、っと抱きしめ返してわたしも飛雄くんに感謝を伝える。

はじめて我が子を抱っこする飛雄くんが、緊張しすぎて見たことのない表情をしていてまた一つ飛雄くんの好きなところが増える。

「パパだよ〜!」
「潰しちまいそうでこえー」
「見て!目開いた〜!パパの抱っこ気持ちいい?」

ふにゃ、とあくびをする我が子を2人で見守る。可愛すぎて、これから先が思いやられた。

飛雄くんと一緒に考え「飛空(とあ)」と命名し、各方面へ取り急ぎ無事生まれたことを報告するとお祝いのメッセージがたくさん届く。飛雄くんはファンに向けてSNSへ飛空と自分のツーショットを掲載すると過去最大に反応があったそうでとても驚いていた。

莉緒ちゃんも産後すぐに病室まで会いに来てくれて、お祝いをしてくれた。莉緒ちゃんのサポートも本当にありがたくて、とても助かったことを伝えると少し照れ臭そうに笑っていた。そして多分、これからも莉緒ちゃんにはお世話になるのは間違い無いのでまた会おうね、と約束をして退院をする。

久しぶりに感じる自宅は、引っ越ししてきた時とはガラッとレイアウトも変えた。寝ている飛空をベビーベッドに下ろすとすやすやと寝ており、わたしはソファで少し休憩をする。飛雄くんへ「今無事に帰ったよ」と飛空の写真とともに連絡を入れておく。返信より先に電話がなり飛空を起こさないように電話に出る。

「もしもし?」
「退院付き添えなくて悪ぃ。今日早く帰れるけど、飯買って帰るからなまえさん食いたいもんあったら後で送っといて」
「ありがとう〜助かる!」
「あと、飛空の写真アザス」
「寝顔も可愛くて思わず送っちゃった〜!」
「すげぇ可愛い」
「飛雄くん、練習頑張ってね」
「なまえさんの写真も欲しい」
「え?」

思わず声が大きくなり飛空が起きないか心配したが、何食わぬ顔ですやすや寝続けている。

「俺は飛空と写真撮ったけど、なまえさんまだだろ?今日帰ったら撮る」
「待ち受けにしたら、嫌だよ。飛空だけにしてよ」
「...............ハイ」

これ絶対するやつじゃん、とは思ったが飛雄くんが可愛いので追求するのはやめた。電話を切ってから、飛雄くんの優しさを感じながらベビーベッドの横の自分のベッドに横になる。今日からまた新しい生活が始まるんだな、と思いながらも睡魔には抗えず気付いたら眠ってしまっていた。




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