追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


インスタライブ2





「こんにちは影山です」

寝ようとスマホをいじっていると珍しく影山選手の通知が来たと思ったら投稿ではなくライブで思わずテンションが上がり同棲してる彼を叩き起こす。

「何、明日早いんだけど」
「影山選手!!インスタライブ!!」
「起きるわ!!!タブレットで見よ」

こんなやりとりをしてるうちに影山選手は淡々と話して何故か今イタリアの自宅を紹介して歩いている。所々に映り込む子供のおもちゃが私達のテンションを上げる。

「ここが子供部屋っすね。子供らどこにいますか?幼稚園行ってます。多分もう帰ってくるけど。今日は練習休みですか?ハイ、休みだったんで昼間は次女と奥さんと買い物行ってました」

「ねー!!!飛空くん!もう幼稚園行ってるんだって!早くない?!」
「聞こえてる、聞いてるから声ちょっと落として」

夜中なこともあり興奮してしまい思わず大きな声を出し彼に怒られる。推しが尊いのに静かにできる?私は無理だった。

「あ、帰ってきた」

「ちょっと!やだ!飛空くん映るかも!」
「俺は飛茉ちゃんに会いたい...!」

「パパーーーーー!飛空くん帰ってきたよー!」
「ちょっと待っててください」

影山選手はそのままスマホをオフにせず玄関へと向かってしまったようだ。え?大丈夫?

「おかえり」
「今日ひぃちゃんとママとお出かけしたんでしょ!ずるい!飛空くんも行きたかった!」
「また4人でお出かけしようね〜」
「なまえさん、荷物もらう。おかえり」
「ふふ、ただいま。飛雄くんに出迎えてもらうの新鮮で嬉しいな」

影山選手が戻ってきてのかまた声が聞こえてくる。微笑ましい影山家の声が聞こえて私と彼は真っ暗な画面が憎いのと同時に尊さで悶絶している。

「ちょっと、音量上げて」
「え?」

タブレットの音量をマックスまで上げると、どう考えてもキスしてるだろうなという音が聞こえて私と彼は目を見合わせて手を握りあう。

「あー!パパばっかりずるい!飛空くんもママにする!」
「はいどうぞ〜!」
「もう!パパ!どいて!ママにちゅーできない!」
「飛空の代わりに俺がしとくから安心しろ」
「パパいじわるする!」
「じゃあ飛空くんにはママからちゅーしてあげるね」

これ、絶対に影山選手後から奥さんにしこたま怒られるのでは...?そんな気がしながらも私達#影山夫婦を応援したい の住人は大盛り上がりです。奥様ごめんなさい。

「あれ?日向くんから電話だ」
「しょたん!」
「もしもーし?え、?飛雄くんが?」

そこから急に奥様の声が小さくなり、私達のタブレットから何も音が聞こえなくなる。

「これ絶対、絶対に絶対に日向選手わかって電話してきてるよね?!?!」
「あーーーー俺らの幸せがもうすぐ終わりを告げてしまう...」

暗転からいっきに部屋が映しだされて、ピンボケしたまま飛空くんの顔がドアップで写される。

「パパはね、ママに怒られてるからみんなバイバイ!」

大天使、飛空くんのご尊顔を拝めて私は大興奮で飛空くんに手を振ってしまう。飛空くんはニコニコしながら手を振っていて後ろから飛茉ちゃんが覗き込みそこでインスタライブが終了してしまった。

「今私達は何を見せられたの...?」
「影山家のありのまま...てか飛茉ちゃんめちゃくちゃ顔が可愛い」
「はあ〜〜〜〜〜〜!!!!影山家尊い...!眠気吹っ飛んだわ!!SNS徘徊しよ」

タイムラインは既に#影山夫婦を応援したい をはじめ影山選手に関するタグで埋められておりインスタライブの動画は拡散され続けることになった。
後日インスタライブした時に「めちゃくちゃ怒られました」と悪気もなくけろっと影山選手が言っていて、奥様が少し不憫になる。だけどやっぱり影山選手がやらかしたおかげで私達は幸せを頂戴したので良いです。奥様ごめんなさい。




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