追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


旦那さんの友人





今日は飛雄くんのオフで、珍しく別行動。わたしも莉緒ちゃんとカフェでランチをし夕方に解散していた。ゆっくり歩くだけでも体力を使うほどには大きくなってきたお腹を撫でながら何度も見てきた飛雄くんの動画をテレビで見ているとテーブルの上でスマホが震える。

「はーい、もしもし?」
「もう家?」
「うん、帰ってきて飛雄くん見てる!」
「日向と中学ん時の友達連れて帰っていいか?」
「ご飯は?」
「まだ食ってねぇけど、なんかテキトーに買って帰るから」
「ちょっと待ってね...帰ってくるまでどれくらいかかりそう?」
「後30分くらい」
「何人?」
「俺入れて4人」
「いいよ、晩御飯用意しておくから真っ直ぐ帰ってきて」

電話をスピーカーモードにしながら冷蔵庫の作り置きと、食材を確認しながら飛雄くんに返事をする。電話越しに男の子達の「あざーす!」と声が聞こえて微笑ましかった。

何品か用意し、テーブルにセッティングしていると飛雄くん達が帰ってきたようだった。

「おかえり」

と、玄関へ出迎えると日向くんがひょこっと現れて「なまえさんこんばんは!」と元気よく挨拶をしてくれる。

「ただいま。金田一と、国見。と日向」
「はじめまして〜!いつも飛雄くんがお世話になってます」
「は、はじめまして!」
「なまえさんこんちわ〜っす!」

ぞろぞろと長身の男の子たちが我が家に入ってきて思わず後ずさってしまう。話を聞くと今日はみんなでビーチバレーをしていたそうで、そのあとスーパー銭湯で汗を流してきたそうだ。

「おかわりあるので、たくさん食べてくださいね〜」

とテーブルに料理を並べるとみんなの目が輝く。作った甲斐がありました。わたしは一足先に食べていたので、後片付けをしながら食事風景を眺めていると金田一くんが気まずそうに声を上げる。

「なんで...、何で影山がこんなにいい人と結婚できるんだ...?」
「俺もそれは同感」
「あぁ?!」
「なー!ほんと、影山くんすっかりなまえさんの前では猫かぶってっけどコイツ大概だもんな!」
「うるせぇ、黙って食えボゲェ」
「ふふ」

微笑ましい食事風景に思わず笑ってしまうと、金田一くんと目が合い気まずそうに逸らされる。

「子供、男?女?」
「男だ」
「やっぱ一緒にバレーしたいとか思ってんの?」
「いや、別に。したいつったらするし、したくねぇならしねぇよ」
「へぇ」

国見くんは興味があるのかないのかよくわからない返事をしていたが、わたしはてっきり飛雄くんは息子にもバレーをさせたいと思っていると思い込んでいたので目から鱗だった。

「またゆっくり遊びに来てくださいね」
「こちらこそ急にお邪魔してすいませんでした」
「出産頑張ってください!」
「ふふ、ありがとうございます」
「なまえさんまた!東京来たら遊びに来ます!」
「お前は来すぎなんだよ」
「え〜!でも俺赤ちゃんなら妹で慣れてるんで産まれたら任せてください!」
「頼もしい!ありがとうね」

にこにことそう返事をすると、飛雄くんの眉間の皺が深くなる。「お邪魔しました〜」「ご馳走様でした〜」と家から出て行く3人を見送り、ふぅとソファに沈んで休憩をする。

「飯、美味かった」
「本当?よかった〜!飛雄くん焼けた?」
「そっすかね、?」
「ほっぺた赤い気がする」

飛雄くんの頬に手を当てるとすりすりと飛雄くんが顔を寄せてきて猫みたいで可愛いな、ときゅんとする。

「中学の時はあいつらとうまく行ってない時期もあって」
「そうなの?」
「ああ」
「じゃあこれからその分も楽しい時間過ごさなきゃね」

そう言って飛雄くんにキスをすると、少し驚いたような、それでいて嬉しそうに飛雄くんが微笑んで「そうだな」と目が合う。今晩は少し日焼けしている飛雄くんのために、わたしが使ってるとっておきの美肌パックを使ってあげることにする。その絵面が面白すぎて写真を撮って日向くんに送ってあげることにした。





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