追っかけシリーズ番外編 | ナノ






影山選手の追っかけはじめました。


国際電話





今日は莉緒ちゃんとスポーツバーでオリンピックの男子バレー観戦。お酒飲みながら観戦することは普段ないのでいつもよりテンションも上がり、お酒もどんどん進んでしまう。

試合が終わった後も興奮冷めやらぬまま莉緒ちゃんと浴びるようにお酒を飲み、気づけば終電も無くなっていた。莉緒ちゃんに着信が来ていることを指摘され見てみると飛雄くんからの電話で少し酔いが覚める。お店から出て階段にしゃがみ電話に出ると飛雄くんが怒っているようだった。

「家じゃ、ないっすよね?」
「んー!まだ!帰ってない!」
「酔ってんすか?」
「酔ってないでーす!」
「酔ってんだろ」
「ね、今日も格好良かったよ。すごかったぁ」
「...アザス。家、帰んないんすか?」
「帰ったら寂しいから帰んない〜」
「寂しい、すか?」
「ん。さみしーよ?はやく会いたい」
「っ...、酔っ払いタチ悪いっすね」
「ふふ」
「家着いたら連絡下さい」
「わかったぁ」

飛雄くんからの電話を切り、莉緒ちゃんと合流し直すと莉緒ちゃんのテンションがおかしなことになっていて気になる。

「なんかあった?」
「ううん、なんもない!飲み直す?」
「あと一杯飲んだら帰る〜〜」
「よし、カンパーイ!」

ガチャン、とグラスの重なる音がし2人でお酒を煽る。そこから、家に帰って目が覚めるまでの記憶が飛んでいて頭痛と闘いながらスマホを見ると飛雄くんから怒涛の着信がある。時差を考えるとあっちは夜中なので「ごめん、帰ってきて今起きた。無事です」とだけメッセージを入れておく。

二日酔いのまま二度寝をしていると、飛雄くんが起きたのかスマホが鳴り電話に出る。

「、おはよ」
「家着いたら連絡してって言いましたよね?」
「ごめんなさい」
「心配しました」
「本当に、申し訳ない。すいません」
「別にちゃんと帰ってきたならいいすけど」
「いい大人が恥ずかしいです...」
「なまえさん酒飲んだら隙しかないんすから、気を付けてください」
「はい。気をつけます...」
「そもそもなんで昨日そんなんなるまで飲んでたんすか」
「飛雄くんが、格好良すぎて気付いたら飲んでました...」
「なんすかそれ」

電話越しに飛雄くんの笑ってる様子が伝わり、胸がきゅんと高鳴る。

「早く、会いたいなぁ」
「っ...!ほんと、ずりぃな」
「ん?」
「俺だって早く会いてぇし、昨日嫉妬で頭おかしくなるかと思ったっす」
「し、っと?」
「なまえさんの酔っ払ってるとこ、他の男が近くで見てるかもしんねぇって思ったら耐えらんなかったす」
「うっ...!可愛い...!」
「マジで怒りますよ。じゃ、またタイミングみて電話します」
「うん。今日も試合楽しみにしてるね」
「帰国したら、覚悟しといて下さいね」
「何を?!?!」
「色々、っす」

そう言って電話は切られ、わたしは夢の中へまた戻った。




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