影山選手の追っかけはじめました。 | ナノ




目が覚めると飛雄くんの顔がすぐ横にあって驚いた。朝から顔がいい。そんな気持ちでしばらく飛雄くんの顔を眺める。

(まつ毛長い鼻高い唇薄い、肌キレ〜〜!)

そんなことを考えながら飛雄くんを起こさないようにゆっくりと起き上がりシャワーを浴びて朝ごはんの準備に取り掛かった。
飛雄くんはまだぐっすり寝ているようで、今日がオフでよかったなとも思うし今後も次の日がオフの日にしか、しないでおこうと心に誓った。

昨日の夜が洋食メインだったこともあり、今朝は和食メインで作っていく。もうすぐ朝ごはん出来上がるし飛雄くん起こそうかな、いやでもせっかくゆっくり寝てるし起きるまで待っとこうかな。と悩みながら寝室を覗くと飛雄くんはまだ寝ぼけた様子だが目は覚めたようだった。

「飛雄くん、おはよう。朝ごはんもうすぐできるけど食べる?」
「ん」

入り口からそう声をかけると飛雄くんは返事をしながらおいでと手招きをする。エプロンを壁にかけながら飛雄くんの方へ向かうとベッドに引き摺り込まれる。

「名前さん、おはよ」
「うん、おはよう」
「起きたら名前さんいなくて、昨日の全部夢かと思った」
「ふふ、寂しかった?ごめんね」

まだ眠そうな飛雄くんはわたしの胸元に顔を押し付けぎゅっと抱きついてくる。正直めちゃくちゃ可愛くてどうしていいかわからなくなる。ぐりぐりと頭を押し付ける行為が終わり、飛雄くんと目が合う。あ、と思った時にはもうキスをされていた。

「朝からすげぇ幸せなんすけど」
「わたしも、幸せだよ」
「朝メシ何作ってくれたんすか」
「卵焼きと、味噌汁と鮭焼いたよ。あとなにか食べたいものある?白米はいっぱい炊いといた!」
「名前さん」
「ん?」
「一緒に暮らしたいっす」

わたしは驚いて飛雄くんの顔を見る。まだ寝ぼけてるのか、とも思ったがその顔は真剣だった。

「本気、ですか?」
「俺が名前さんに対して本気じゃなかった時ありますか?」
「ない、ですね」
「もうファンじゃなくて彼女なら一緒に住んでもいいんじゃねぇすか?」
「え?そういうもんなの?」
「ハイ、今俺が決めました」

確かに、わたしが会場にもう行かなければ万が一ばれたとしてもファンに手を出してる飛雄くんではなくてただの彼女と同棲してる飛雄くんになるわけで。いいのか?え、いいのか?

「名前さんは、嫌っすか?」
「、その、聞き方はずるいよ」
「スンマセン」
「嫌じゃない、から困ってる」
「じゃあ、」
「待って!すぐ、は無理だよ。この家の契約のこともあるし、何より飛雄くんのご両親が許して下さらないと出来ない」

抱き合いながら話していたが気づけばわたしはベッドの上で正座をして話していた。飛雄くんも起き上がりなぜか2人とも向かい合って正座で話し続ける。

「電話します?」
「今?!??ダメだよ!ちゃんと仙台までご挨拶に行きます」
「え、いいんすか?」
「大事な御子息をお預かりするんだから、直接ご挨拶に行かなきゃ失礼でしょう」
「つーか俺の親が良かったら、一緒に住んでくれるんすか?」
「うん。だってわたしも飛雄くんと少しでも一緒にいたいもん」

そう言い切ると目の前に座っていたはずの飛雄くんに押し倒されて上からキスをされる。「名前さんのこと好きすぎて頭おかしくなりそうなんすけど」と真顔で飛雄くんに言われ、そのまま抱かれる羽目になった。朝ごはんを食べれるのはまだまだ先になりそうです。 
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