影山選手の追っかけはじめました。 | ナノ




シャワーから上がると、買っておいたお酒を飛雄くんが飲んでいるところだった。さっきも顔赤かったのにそんなに飲んで大丈夫か?と心配になるが特にしんどそうにも見えないので、お水の入ったコップを渡し、横に座る。

「お酒どうだった?」
「美味い、っすね。また飲みたい」
「うん、また一緒に飲もう」

そう言って微笑むと、飛雄くんは真顔でこちらを見てくる。そう言えばすっぴんを見られるのは初めてかも知れない。今まで付き合ってきた人達とはこんなにも長い間プラトニックなお付き合いをしてこなかったので、急に恥ずかしくなってきた。

「あ、あんまり見ないでよ。恥ずかしいから」
「名前さんのすっぴん初めて見た」
「だから、見ないでってば」
「ちょっと子供っぽくなるんすね」
「もう、んっ」
「かわい、」

噛み付くようにキスをされ、応える。飛雄くんのキスはいつも強引で、それでいてとびっきり優しい。じゅる、と音を立てながら舌を絡め合いきつく抱きしめ合う。飛雄くんの腕が体にきつく絡み、少し痛いけど気持ちがいい。背中を撫でられ声が漏れてしまう。

「ん、ふぁ、っ」
「名前さん、すげぇエロい顔」
「だって、んんっ」

飛雄くんの膝の上に乗せられ、正面から何度も唇を重ねる。恐る恐ると言った様子で飛雄くんの手が腰あたりを摩り少しずつ上へと登っては下へ降りていく。飛雄くんの臆病な手があまりにも焦ったくて、この後くる快感を知ってるわたしには軽い拷問のようなものだった。

「触っていいよ、全部飛雄くんにあげる」
「っ、」
「全部、あげるから好きにして。何してもいい、あっ、ん」

言葉の途中で飛雄くんの手が胸に触れた。下から優しく持ち上げるように触られ体に電気が走るような感覚になる。まだ肝心な部分には触れられてないのにわたしの体はきゅんと反応しており、わたしも飛雄くんとのエッチをずっと我慢していたことに気づいた。

飛雄くんの手は依然、服の上から優しくふにふにとわたしの胸を触っている。飛雄くんはキスをするのを忘れて夢中でわたしの胸を触っている。可愛い。愛しい。そんな気持ちでいっぱいになる。

「ね、ちゅーしよ?」
「...痛ぇ」

キスをねだってみると飛雄くんから予想外の言葉が聞こえ驚いて「大丈夫?!」と尋ねるが、飛雄くんからの返事がない。

「飛雄くん?だ、大丈夫?」
「、勃ちすぎて痛ぇ」

真面目な顔でそう言ってくる飛雄くんが面白くて、思わず笑ってしまいそうになるが本人は至って真剣そうだった。

「ベッド、行こっか」

ちゅ、と唇にキスしながらそう言うと飛雄くんは大人しく頷いた。手を引いて寝室まで歩いている間飛雄くんが無言で着いてきて可愛いなと思いました。もう可愛い以外の表現もそろそろ覚えたいんだけど、可愛いから仕方ない。
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