飴屋本舗のお子様お借りしました!(リザードン擬人化)
アキさん夢。




ぽつり、と。鼻先に落ちてきた雨に、はて私は親不孝者だったかと考える。まぁ、そうかもしれないが(だってわたしはここにいる。アキ達と共に)私が幸せに過ごしているという事は、全く親不孝ではないのである。子の幸せを、願わぬ親がいるだろうか。(世界は広のだから、例外はいるかもしれないけれど)
ぽつぽつ、ぽつ。
雨が降る。あぁ濡れてしまう、傘を差さねば。ぼんやりとしたそう頭で考え、そこに至ってようやく、自分のパートナーが炎タイプであったと思い当たった。
横を歩くリザードン―アキは平気そうに雨の中を歩いている。きっと彼自身が大丈夫と判断したからこそ平気そうに、傘もささずに歩いているのだろうが、ゆらゆらと揺れる尻尾の炎に少しだけ不安になる。


「アキさんや、傘に入りませんか」

「おぉ、そーだな」


気づいているのかいないのか、傘をさした私の元へ歩いてくる彼は原型、つまりは彼本来の姿であった。何が言いたいのかと言えば、要するに入りきらないののだ。私の持っている傘には。


「…その差し方じゃぁ、お前さんが濡れてしまうだろう」


アキが眉間にしわを寄せて、少しだけ怒ったように言った。アキの尻尾の炎がなるべく濡れないようにといった私の配慮には気づいてもらえなかったようである。
恨めしげに見上げれば、少し考えた後ようやくそれに気付いたのか、少しだけ照れたように頬をかいた。


「あー…その、なんだ。俺の為、だった、んだな」


すまん、と申し訳なさそうに謝るアキが妙に可愛らしく思えて、少しだけ笑った。


「…笑うな!あー、俺が持てば問題ない、だろ」


そう言って人型に戻った彼は、私の手から傘を奪い取り、少し不貞腐れた様に差しかけた。一気に高くなった傘の位置につられて、上を眺める。どこにでもある様な私の傘の模様が、とても美しく見えたような気がした。(きっと気のせいだ、たぶん)


「…ありがとな」

「何言ってるんですか」


遠慮がちなアキの言葉に今更ですよと返せば、そうかそうか、と彼は微笑んだ。その顔が妙に嬉しそうで、何だかこちらまで何となく嬉しくなった。


「さっき、」

「なんですか?」

「何か、昔の事考えてただろ」


目が、遠くを見ていたと彼は言った。アキ曰く、そんな顔をしている奴は大抵昔の事を思い出している、らしい。当たらずとも遠からず、といったところである。


「…少しだけ昔の事、ですよ」


そんなに私の心は表情に出ていたのかと考えていると、ぐしゃぐしゃ頭を撫でられた。(髪型が崩れるからやめてくれと言ったが、まぁまぁと流されてしまった)
雨が降るとな、とアキは言った。


「そんな気分になる時もあるさ」

「そんなもんですか」

「そんなもんなんですよ。そんな時にはな、うまいもん食ってあったかい布団で寝ちまうのが一番なんだよ」

「あぁ、それはいいですね」


それに旅の連れがいればなお最高ですねと言えば、彼は少し驚いたような顔をしたあと、そうだな、と言って楽しげに笑った。



あめあめふれふれ


(こんな優しい相棒と一緒なら、雨も悪くないと思えた)



0910012
飴屋本舗のお子さん達をお借りしました!うおおアキさん大好きだ…!!!
それにしても雨ネタ多いな私…笑
雨(雨上がり)と飴(飴屋本舗)と雨な話を掛けてみt(黙ろうか
しかしアキさんも主人公ちゃんも口調が…私が書くとエセ臭い…←
甘いものを、と言って下さったこんぺ様に捧げます!甘いと信じたい!(こら
こんぺ様のみお持ち帰り可です。
こんぺさま、お子さんたちをどうも有難うございました!!







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