暁の空へ | ナノ


  22 知らんがな!


「お、おは、おは、おはあああああっす!!!!」
「おはあああああっす!!」
「おはあああああっす!!」
うるさい
「「「さーせんっした!!」」」


気がつけば学校近く。

土下座した私たちの前には、ジャージを羽織って笑顔で私たちを見下ろす幸村様がいらっしゃった。


「二人とも、何分遅刻したか知ってる?」
「じゅ、10分くらい……」
「ざーんねん☆ 正解は23分54秒でしたー☆ そんな二人にはグラウンドを2354周して貰おうかな☆」


仁王と丸井くんの顔がみるみる青白くなっていく。
自業自得だ。へっ


「いや、遅刻の理由は、その、暁が!!
「は!?」


何で私!?


「ちょっと待ってよ何で私なんだい丸井くん!!」
「暁がいなかったら俺は3分の遅刻で済んだんだあああああ!!!!」


知らんがな!!


「確かにそうじゃのう……」
何で!? 全部私のせい!? why!?」


びっくりし過ぎて大嫌いな英語が出てきちゃったじゃねーか!


「へぇ、君が暁か」

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