ショートノベル | ナノ


体質


毎回、毎回・・・哀れだとは思う。
でも仕方ないとも思う。


「不幸体質なのかもね」

「・・・は? 誰がだよ」

「アンディの体質が、だよ」

「はぁ!? なんだよそれ。意味わかんねぇ」

「それはそれはカワイソウニー」

「っ夢お前なぁ・・・」


刑務所で賭け事にされるのも。
少佐に気に入られて、弄られるのも。
葉兄から嫉妬されて弄られるのも。
ユウギリのお守りになるのも。
きっと、アンディが不幸体質だから仕方がないと思う。


「つか俺が不幸体質なら、夢は幸運体質だろ」

「はぁ? そんなワケないじゃん。確かに私は運は強いけど・・・幸せってわけじゃないし」

「そういうモンか?」

「そういうモンよ」

「でも、イイんじゃないか? その体質」

「・・・なんでよ」


私は軽くアンディを睨み付ける。
無駄にイケメンなんだから、こいつは。
むかつく。


「だってよ、お前の体質のおかげで俺と夢は出会えたんだからよ」

「・・・・・・」


顔を赤らめながら言ったアンディ。
一瞬止まって、私は笑った。


「くすっ・・・。そうだね。アンディに会えたのは幸せな事だね」

「だ、からさ・・・その・・・、そんな泣きそうな顔するなよ」

「え・・・?」

「俺も夢の体質のおかげで夢に会えたんだ。俺は夢のその体質・・・好き、だぜ」

「・・・・・・ぶふっ」

「あっ、お前普通そこ吹くか!?」

「だっ、だって・・・くくくっ・・・あはははっははっ、お腹っ・・・いたっ・・・あはははははっ」


私はお腹を抱えて笑う。
アンディには申し訳ないけど、仕方ないよ。
こんなにもアンディが可愛いのが悪いんだから。

体 質

「私もアンディの不幸体質好きだよ。(面白いから)」
「・・・そうかよ」
「ふふっ・・・可愛い」
「男に可愛い言うな! お前の方がっ・・・」
「ん? 何?」
「か、かわっ・・・可愛い、からっ・・・!」


\(^o^)/オワレ\(^o^)/

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