ショートノベル | ナノ


ユメオチ


「聡明さん脚撫でてもいい?」


ニコニコニコニコ。
これまでにない位の笑顔で笑う夢。
流石の聡明でさえ引き気味である。


「聡明さんの脚、私大好きなんですよ〜。すべすべ〜」

「まだ触っていいなんて言ってないぞ」

「聡明さんの脚! 聡明さんの脚・・・。すりすりぃ」

「・・・おい、今のこの体は」

「体は違えど聡明さんの脚に変わりはないもんね! 聡明さんの脚は私にはわかる!」

「はぁ・・・夢が"脚フェチ"だってこと、すっかり忘れていたよ」

「脚LOVE」


再び聡明から溜息が漏れる。
女がこれでいいのか、と聡明は考えるもすぐにその考えを追い払う。
夢は普通ではなかったからか。
それとも、考えるだけ無駄だとでも思ったのか。


「聡明さん」

「なんだ」

「・・・大好き」

「脚がだろ。分かった分かった。とりあえずそろそろ離れ・・・」

「ちがうし」

「はぁ?」


聡明の脚にギュっと綴りつきながら、夢はムッとする。
脚に頬を滑らせながら見せた夢の表情はどこか、切なく儚いもので。


「聡明さんの脚は大好きだけど。でもね、私はそれ以上に聡明さんのことが・・・」


聡明さんには、分からないよね
あの人しか見てない、聡明さんには
あの日から逃げられない、聡明さんには
聡明さんは、私を見てくれない
こんなに好きなのに
大好きなのに
愛 し て る の に ・ ・ ・


「っていうユメを見たんだけどサー、これなんていう悪夢だろうね、ゆーたくん」

「夢さん疲れてるんじゃないですか?」

「野崎助手には聞いてなーい」

「ひ、ひどい!?」

「嘘だよ嘘。ネコの形したおまんじゅう上げるから静かにね、けいくん」

「駄目だよ夢さん。毒入れなきゃ!」

「俺、二人になんかした!?」


(本当に夢ならイイのにね)
(ねぇ、聡明さん)
(あなたはまだ)
(私を見てくれないの・・・?)

*アトガキ*
友達に借りたキューティクル探偵因幡を読んで、
突発的に書いてしまった聡明さん夢・・・。

聡明さん素敵っす。
遥くんも荻さんも優太くんもかぁわいいなぁああああああああああああああああああっっっっっっっっ!!!!!!!!!
緒方さんも可愛い!!!!!!!!!!!!

と、いうわけです。

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