「ブレイク、起きてるか?」
ベッドの上でぼんやりしていると、遠慮がちなノックの音が聞こえた。
「ハイ、どうぞ」
入ってきたのは、ギルバートとレイム。
「めずらしい組み合わせデスネ…」
ブレイクが驚いていると、
「ザークシーズ、体はもういいのか?」
レイムが心配げに訊ねてきた。
「ええ、お陰様で」
「そうか…」
レイムが安堵の表情を見せたのも一瞬。
「全くおまえは、むやみに力を使うなといつも言っているだろう」
次の瞬間には、説教が始まっていた。
そのうえギルバートまでもがそれに加勢する。
「本当だ!!全くいつもいつも…こっちの身にもなってみろ!」
二人が自分を心配してくれているのだということは分かっていた。
しかし素直に認めるのはなんだか悔しい。
「…オズ君は優しくしてくれたのに…」
そこでぽつりと呟いてみる。
「「え」」
反応をうかがうと、思ったとおりギルバートたちは慌てている。
ブレイクはからかいがいのある二人に、くすくすと笑いをこらえた。
扉の影でにやりとほくそ笑んでいるのがもう一人。
「ギルたちも、まだまだだなぁ」
オズは、慌てているギルバートたちを見て、意地悪そうな笑みを浮かべる。
2人とも…
(もっと)
(優しく)
(してあげなきゃ)