ある昼下がり。
「眠い…」
シャロンは、一緒に仕事していた使用人の呟きを聞いた。
まだ昼過ぎなのに、疲れているのだろうか。
「大丈夫ですか?疲れているのなら、休んでもいいですよ、ブレイク」
めったにそういうことを言わない彼だから、心配だ。
「いえ、…大丈夫デスヨ…」
そう言う彼の紅い瞳は今にも閉じてしまいそうで。
「大丈夫じゃありません!ちゃんと休んでください!」
シャロンは、仕事を続けようとするブレイクを、半ば無理やり部屋へと追い立てた。
…彼は、いつもそうだ。
自分のことを顧みない。
少しは自分を大切にしてほしい。
シャロンは早々と仕事を終わらせると、
ブレイクの部屋へと急いだ。
…コンコン。
軽くノックをして入る。
ブレイクは、ベッドには横にならずに、ソファーに倒れこむようにして眠っていた。
(…全くもう)
シャロンは、心の中でため息をついた。
彼を起こさないように静かに移動し、ベッドの上に置いてある肩掛けを手に取った。
それを彼の肩に掛けてやる。
(本当に自分のことは後回しなんだから)
もう一度、心の中でため息をつくと、シャロンは静かに部屋を去った。
ブレイクが目を覚ますと、肩に肩掛けがかかっていた。
(…シャロンお嬢様ですカ…)
彼は心の中でそれを掛けてくれた人を思い浮かべると、再び静かな眠りへと落ちていった。
まどろみの中で
あとがき...
最初のころに書いた話です。
個人的にけっこう上手くいったかもと思ってます。
やっぱ弱ブレイクはいいです!!(変態すみません…)
ここまで読んでくださってありがとうございました!!
09.10/8 ナオ
11.1/10 移動・加筆・修正完了