「…じゃあ、オレの番だね」


オズはゆっくりとカードを引く。


「オレだな」


ギルバートは緊張した面持ちでカードを引く。


「私か…」


アリスは肉が食べたそうな顔でカードを引く。


「私ですわね」


シャロンは余裕の表情でカードを引く。


「私ですネー」


ブレイクは飴をガリガリと砕きながらカードを引く。


「…みんな引きましたわね?」


「じゃあいくよ!せーのっ!!」


全員でいっせいにカードを表にする。


「……」


スリーカード。
ワンペア。
ツーペア。
フルハウス。
ストレート。


「…どうやら、私の勝ちみたいですネ」


自分の手札を眺め、ブレイクが言う。


「またブレイクの勝ちかー」


「おいピエロ!まさかイカサマしてないだろうな!?」


アリスが今にもつかみかかりそうな勢いでブレイクに問う。


「私がイカサマなんてするわけないじゃないデスカ〜、ね、エミリー」


ブレイクは飄々とした態度で肩に乗せた人形のエミリーに話しかける。


(いや、しそうだし!!)



「もう一回だ!」


「次は勝ちますわよ」



数分後


「また…負けた…」


「なぜこの私がピエロに負けるんだ!?」


「なぜ、ブレイクが一人勝ちするんですの!?」


「私は昔から賭け事には強いですからネェ…」


周りの驚きも気にせずに、ブレイクは言い放つ。


(絶対イカサマしてるよね!?)



「も、もう一回だ!」


「このままでは終われませんわ!」



(確かめてやる!!!!)





「…またブレイクの勝ちかぁ」


「ここまで来ると本当に運なのでしょうね…」


「だな…」


「最初からそう言ってるじゃないデスカー」


みんなでブレイクの運の強さに驚いていると、ギルバートが湿度80%の声で


「っ何でだ!?オレはさっきから勝てるように細工してるのに…なぜ勝てない!?」

と言った。


「…………」


「ってギルイカサマしてたの!?」


数秒の沈黙の後に、オズが驚きの声を上げる。


「っ実はしていたんだ…すまないオズ」


「ズルイのはダメだよギル…でもギルにそんな器用なことできたんだ〜」


「実は…ヴィンセントに教わったんだ」


「へー、ヴィンセントってそんなことできたんだ」


「兄に変なことを教えるんだな…」


「全くですわね」


「ま、それでも私に勝てない君はやっぱりヘタレということで☆


「そういうことで」(ギル以外全員)


「ヘタレ言うな!!!」



トランプ






あとがき...

5人はヒマなときどうやって過ごしてるのかなーと考えてたら浮かんできた話です。
なんか、最後のほうセリフばっかりですいません…!
ちなみに、文の途中で出てきた、()の中のセリフは、ブレイク以外の人たちの心の声のつもりです。
09.9 ナオ

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