思うがままに | ナノ
俺、守屋翔太にはどうしても納得出来ない事があった。
それはつい先日恋人になった、爽やかヅラした伊勢谷良についてだ。そう、爽やか。この無駄な爽やかさが俺には納得がいかないしムカついている。告白だってこいつからだったが、この後カラオケ行く?的なノリで、「付き合う?好きなんだけど」なんて涼しい顔で言うから全くそういう目で見てなかった中学生からの親友に、お、おう付き合うか。なんて言ってしまったがまあそれはいい。すでにここ数日で俺はあいつにメロメロなんだから。

「ふっん、んちゅっふあっ」
「っは、ちゅ」
クチュレロレロッニュルッジュッジュッチュポッ
お互いの飲み切れなかった唾液が零れるのも構わないくらい激しく口付けを交わしていた。
普段の爽やかさからは想像出来ない熱いキスを毎度毎度お見舞いしてくる伊勢谷に俺も負けじと舌を絡める。一度のキスを30分くらいしてるもんだから終わる頃には俺はヘロヘロでぐったりしているのだ。だけど、そのせいというかおかげで俺のチンコはズボンの中で窮屈そうにしている。

「っはあっはっんっはっ」
こんなに息を乱してる俺とは違い一仕事終えたとばかりに一息だけついてさっきまでやっていた勉強ノートに目を落とした。落としやがった。また落としやがったよ。ていうか放置だよ。俺のビンビンチンコ放置だよ!
そうなのだ、こいつはあんな激しいキッスをしておきながらその先をしてこない。腐れインポ野郎なのだ。いやインポではないけど。だって、あんまり手を出してこないからもしや俺だけなのかとそっと伊勢谷の下半身に目をやったら、完全に勃起していた。ズボンの上からでもわかるほどの巨ちんだ。羨ましい。しね。
じゃなくて、なんでそんなに立たせといてエッチしねーんだよ!この狭い部屋の中で二人して勃起してんだぞ。するしかないだろ。するもんだろ。恋人じゃないの?なんなの?みたいななんだか女々しくなったみたいにグルグル考える毎日を送っているのだ。

でもさすがにもう限界だ。伊勢谷といるとムラムラムラムラしてしょうがない。もう俺に魅力がなかろうが何だろうが、触りたい伊勢谷のその逞しい身体を余す事なく撫で回したい。あんなにおっぱい大好きだったこの俺が男の、柔らかさのカケラもない筋肉のついた身体に欲情しているし伊勢谷相手なら女役に回ってもいいなんて思っちゃってるんだからこんな風にした責任を取ってもらわなきゃ困るぞ。
とか心ん中では強気に出ているのに、いざとなったらそんな言葉出てこなくて涙が溢れてきた。

「ウッぐすっ…なんれ、なんでっ…ぐすっずずっ」
いきなり泣き始める俺に勉強に集中していた伊勢谷はギョッとして俺をみた。それから三分くらい泣く俺を見続けた。じーっと目を逸らさず。何もアクションを起こしてくれないから泣き続けて鼻水まみれでグチャグチャだ。汚い。
「っておぉおい!!おでっおでっないてるんらけどっっ!!!」
鼻が詰まって上手く言えてない。おかしいだろ、目の前で恋人が泣いてるのに!まさかまじで俺の事…、うっでも仮に好きじゃなかったとしてもそこは友人として慰めろよ。泣きすぎて鼻からぶひっなんて鳴り始めるし惨めすぎる。
そこでようやく目の前の男は動き出した。
「あっごめん、泣き顔があまり可愛くて見惚れてた。」
「……でええええええええ!?」
「顔、汚れたな。舐めてやろうか。」
そう言うと、俺を抱き寄せて舌を伸ばし始めた。
「ちょおいっまてっまてまてっ汚いからっていうか俺の泣いてる理由を聞け!」
無理やり剥がすと、少し潤んだ熱い視線とぶつかった。
「いや、さっきまでのキスがしんどくて泣いたんだろ?やり過ぎたよ謝る。だけどこれ以上手を出さないよ大丈夫安心して。」
は?俺はまさにそんな顔してこいつを見つめたと思う。そんな俺を気にせず、伊勢谷は続けた。
「守屋は可愛いよな。性的な事にまだ免疫がなくて、ちょっとキスしただけでほっぺたピンクにして涙目になるし奥手なのはわかってるから。そういうとこも俺は好きだし愛おしいよ。勝手な欲望でお前を汚したくない」
なんだか恥ずかしくなってきた。こいつは俺をどこぞの生娘と一緒にしていないか?ヒートアップした伊勢谷は、ところでその、オ、オナニーになんかはどうなんだ?まだそういうの早いか?なんて言い始める始末だ。おいおいおいオナニーなんて小5で味を占めて今日の今までやりまくりだよお前でも抜いてるよ。でもわかった。手を出されない理由が。俺に対してなんらかのフィルターがかかってるんだ。でもそんなの剥がしてエッチな事して欲しい。
そうとわかれば、俺は自分を止められなかった。
「も、もうっバカか、バカかよっそ、そんな、おれっおれっいっつも、いっつもいっつも、…チンチン痛かったんだぞ!!!!!」
自分でも何でこの台詞だったのか分からないけどそう叫ぶと、伊勢谷の手を取って今だに勃起し続けてる(このやり取りの間で萎えなかった自分に驚く)ソレに押し当てた。
自分で当てといて更に大きくなるのを感じる。そして、守屋…っと熱い息を吐くとキュッと握られた。
「ここいつもこんな風にしてたんだ…?俺に触られたくて…?」
「そ、そうだよっアホッなのにお前は全然してくれないしっ…あっバカ動かすなあっおれっ喋ってるっ」
「うん、でも守屋がこんなエッチだったなんて、なんで俺我慢してたんだろ」
そうだそうだこの勘違い偽爽やかボーイめ。
ズボンの上から擦られて腰がビクビクする。やっと、やっと、触ってもらえる、俺は嬉しくて自分からも腰を振って手にさすり付ける。伊勢谷とは中学生の頃からの仲だけど、恋愛とか性的な話はほとんど無くていつも二人でバカやってるって感じだったからなんだか不思議な感覚だった。それにしても俺は大和撫子かってくらい盲目に見てる節があるのは問題で、でも、でも、それも今日で終わる。

「あっアッいせ、やぁっ、ちょくせつ、あっあっ俺のチンポだしてっさすってっ」
物足りなくてそうねだると、伊勢谷は興奮したように俺の口を塞いで服を剥がしにかかった。
あっという間に全裸にされて、対象的な二人の格好に俺だけマヌケで恥ずかしい。でもそんなこと気にする余裕も無く、伊勢谷に見せ付けるように腰を突き出して足を広げた。所謂M字開脚だ。
「守屋…っもうチンチンがぷるぷる震えて汁出ちゃってるよ、触ったらすぐ出ちゃうんじゃない?」
「んっんっ、いいからぁっ、はやくはやくっ」
「待って、でも俺守屋のオナニーが見たい。こんなエッチなんだからオナニーの回数も凄いんだろうな…どうやるのか見せて。」
冗談なんか感じさせないハッキリとした口調で言うもんだから、早く気持ち良くなりたい俺はその願いに答える事にした。

ニチュッニチュッグチュッコシュッゴシュッ
「あっ、あっああっ、んやあっふっきもち、っあっ、いせやっ見てるっ?」
快感の強さと羞恥心で目を瞑って扱いてるので伊勢谷がどういう状態かわからなくて聞くと、急にチンコにふっと息を吹きかけられた。
「ンアアッなに!?、」
「見てるよ、すんごい近くで、守屋が亀頭が大好きなのがよくわかる。感じてる顔もかわいい、はァッもうグチャグチャだっ、」
恐る恐る目を開けてみると、俺のチンコの目の前に顔を置いて、チンコと俺の顔を交互に見ている。
あまりの恥ずかしさにアアッバカッて声を上げると反射的に股を閉じてしまった。当然のその間に顔を置いていた伊勢谷を挟んでしまい、慌てて戻そうとするとガッと太ももを掴まれてそのままむしゃぶりつくように俺のチンコを咥えた。
「うわあっあーっあーっだめだめっなにっやっやっんんっああっ」
「ふっんっにゅるっヌポヌポッちゅっ守屋っはっんっグチュッ」
「ああっそんなぁっンッ食べんなっうあんっ」
「はっ守屋のチンポおいしいよ、ごめんな、今までこんなエッチなチンポ構ってあげてなくてっ、」
そう言って、愛おしそうにチンコに頬ずりするから俺は堪らなくなってしまった。
「〜〜〜〜っ伊勢谷のっもっ舐めたいっ」
伊勢谷が勢いよく顔をあげるが、その拍子にチュゥウッポンってなんて恥ずかしい音はなるし精液は出るし伊勢谷の顔にかかるしで死にたくなった。だけど、伊勢谷はダブルで嬉しい気分だ…なんて呟くから気持ち悪いけどなんでもよくなった。

それから、俺の下手くそな愛撫に、それがまたそそると興奮されてとりあえずイかせることが出来たが、また俺も二度イかされて(初めてで潮吹かされた)力尽きた俺に挿入はまた今度ってなって、その日は終えた。

最後に、もう我慢しなくていいんだな、って爽やかな笑顔で言われたけどその裏に隠された変態面が滲み出ていたから、あんなに待ち焦がれてたのに次が来るのが恐ろしいと思った。
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