日常 | ナノ
朝、寝苦しい重みと暑さを感じて目を覚ますと身体全体を俺の上に乗せて、じーっとこっちを見ている由紀と目が合った。瞬きもしていなくて、まん丸の目を更に丸くしている。
こういったことは何度か経験済みだから特に驚く事もなく、しばらく無言で見つめ合い目の前の短い睫毛の数なんかを数えていると、由紀の方が先に飽きたらしく、ふいと視線を逸らされる。が、上からはどこうとはしない。もう真夏の時期でいくらクーラーをつけているからといって、こうも密着していれば汗もかく。実際お互いの肌がべたついて張り付いているのがわかる。
「由紀、暑い。どけ。」
一言声をかけるが、返事をせずに無言で俺のシャツの裾をいじくっている。身体を揺らして落とそうとすると、両手でガッシリと掴まれてケラケラ笑い始める始末だ。 
「由紀、イイ加減にしろよ。起こしてくれたのは有難いけど学校行く支度出来ねーよ。」
実際起こすつもりなんてこいつには無いのだろうが結果、目覚めは悪いが寝坊せずに済んだ。由紀の朝飯と昼飯作ってやんなきゃなんねーし早く起き上がらないと。
「がっこ、う学校、学校学校学校、行くの?」
「バカ、当たり前だろ。まあ今日はバイトないから早く帰るよ。」
「寂しいね。」
寂しい寂しい寂しい、なんてブツブツ呟いて頭をぐりぐり胸に押し付けてくる由紀の脇に手をやり抱き起こして、上からどかすと支度に入った。


「そんじゃあ、家から出るなら連絡しろよ。戸締まりしっかり。あとはチャイムがなっても開けんな。」
毎度同じ事を言っているのだが、言い聞かせないと普通に訪ねて来た奴を家に上げたりするので恐ろしい。その時はたまたま俺の知り合いで、だけど、由紀の存在なんか知らないし、それでいて口の悪い奴だったから散々苛められたようで、俺が帰宅した頃には大泣きで鼻水撒き散らしていたので知人もドン引いていた。そん時はすぐそいつを追い払ったけど、またこんな事があったらたまったもんじゃない。
他にも色々やらかしているこいつには学習能力がなさ過ぎて、ハタチにして危機感を感じずにはいられなかった。

「ん、いってら、しゃい、早くねっ早く帰ってねっ」
「わかったよ。ちゃんと昼飯はチンしろよ。じゃ、行ってくる」

通学中、授業中、帰宅中、常に由紀の事が頭から離れない。アイツは一人で今なにしてるんだろうかとか寂しくて泣いてやしないだろうかとか、成人男性に思うような事ではないが由紀は特別だった。
由紀は小さい頃から周りより何もかも発達が遅れていた。喋り方も幼く吃る事が多くて話しのペースもゆっくりだったしそれを根気よく聞いてやる奴は俺くらいで。だからといって病気を持っているというわけでもなく、しかし明らかに他との違いがあって、俺はいつだって目が離せなかった。
イジメに遭いそうになったら、全力で守ったし、由紀は由紀で俺以外に親しい友人を持つ気がないようでベッタリとくっついて離れなかった。
周りはそんな俺達を異常だと感じているのわかっていた。だけれど一応見た目も愛想も悪くない俺は人脈もそれなりにあったので、冷たい視線を浴びる事はなかったし、逆にそれで由紀にとばっちりが行く事は少なくなかった。

高校生活も終盤を迎えた頃、すでに大学の合格を貰えていた俺は受験で忙しくて構ってあげられなかった分、ずっと由紀の相手をして過ごしていた。
由紀の両親は多忙で、家を開ける事が多いので由紀の家では常に二人きりだったし、だから身体を触れ合うのには充分だった。
最近では、由紀がいつものように膝に腰を下ろして来ると簡単に下半身が熱くなるのを感じていて、それに気付いた由紀がイタズラを仕掛けて来たのが始まりだった。
それからは本当にあっという間に由紀の小さなお尻に己のチンコを入れるようにまでなってしまったのだ。違和感はそれ程なかったし、こんなに近くにいるのだから当たり前だとも思った。俺は何度かそういった経験はあったけど、こんなにも気持ち良くなれるのは由紀相手だけだった。
そしてその時から、由紀の薬もあまり効かなくなっていった。


「由紀、ただいま。」
学校帰り友人に捕まったが誘いを振り切り、急いで帰宅すると玄関の前で由紀は寝っ転がっていた。
俺に気が付くと、ニッコリと笑って手を広げ、抱っこしての合図を送る。溜息をついてその腕を取った。

「よいしょっ、由紀、ここで寝っ転がるなって前にも言っただろ。ソファにでもいろよ。」
「んー、でもね、由紀、コウくん遅いなーって、思ってた」
「これでも早く帰ってきたっつの。」
「もっとー、」
無理いうな、っと頭を軽くはたくとソファに下ろした。
「あっ、下ろさないで!」
「はあ?なんでだよ重いっつの。」
「うぅん、ベッドにしてっ」
これから晩飯の用意して二人でマッタリしようと思ってたのに、こいつはもうお休みタイムか。不審に思いながらも、もう一度抱き上げて寝室に向かいベッドに下ろし布団をかけてやると不満そうに唇を尖らせてこちらを見てくる。

「なに?寝るんじゃねーの?」
「んーん、寝ないよ」
じゃあなんだよと言いかけると、腕をぐいと引っ張られて横に寝るように言う。大人しく隣に潜り込むと、首筋に顔を埋めてきた。

「コウくん、コウくんコウくん」
「なんだよ、どうした?」
「昨日、昨日、してない。その前もその前もその前もずーっと前もだよ。」
一瞬なんのことだと思ったが、すぐにあの事だと分かった。確かに最近の由紀は薬の効きが良くて、俺より先に寝るもんだからここ一週間は身体を重ねてなかった。由紀がゆっくり眠れるのはいい事で、俺の方も寝不足もなくて気分が良い日が続いた。

「したいのか?」
「うーん、さっきね、一人でコウくん待ってたらチンチン立ってね、だけどコウくんいなくて涙出たんだけど、すぐ引っ込んだよ。それで、コウくん遅いなってあそこで、寝て待ってたっ」
「なるほどね。つうか、オナニーくらい一人で出来るようになれ」
「コウくんが触ったらきもちいいよ」
いやそらそうだけど…って突っ込みを飲み込むように由紀の少しかさついた唇に噛み付いた。
まあ俺も溜まってないと言ったら嘘になる。キスもまともにしていなかったので、丁寧に味わうように口の中を舐め回したあとに唾液を送ると嬉しそうにそれを飲み干してくれる。お前もっていう合図で背中をトントンと叩くと同じように唾液を送ってくる。それを何度か繰り返しているうちに、由紀の下半身がモゾモゾと動き始めた。

「もう、お前勃ってるんだろ。脱いで見せてみろ」
くふん、と鼻の奥を鳴らしながらいそいそと脱ぎ始めた。そこには成人男性としては少し小さなソレが主張している。
「あっ、う、触って、くれますか」
「いいよ。触って舐めてあげる」

竿を扱きながら亀頭の部分を舐めまわしてやると、堪らないというように腰がビクビク震え出した。
「あっああっコウく、きもち、それきもちー、よっあうっ」
「んっ、ちゅ、すげえ我慢汁でてきた」
「ああっ、やぁだいわない、でっんっあっ」
恥ずかしそうに身を捩るから、それを押さえ込んで一気に咥え込んで吸うようにフェラをしてやる。

ブジュッブジュッグチューッレロレロッグチュッ
「あーっあーっすごいぃぃっはっはっあぅっあっ」
同時にアナルに指を這わすとヒクヒクしてたから、ちょっときつかったけど、無理やり二本ぶち込んだ。
「あーーッ!や、や、はっうっオマンコいきなりぃ、ああっあっんん」
「はっ、さすがに狭いなっ、指痛いから緩めろっ」
「あぁんっむりだよ、ああっひぃーーっふうっあーっそこっそこっ」
ぷっくり膨らんでるしこりの部分を二本の指で挟むようにさするとジタバタ暴れるから足に体重をかけて抑え込む。
「そこ、ばっか、やだっやらよっ、やめて、やめてーっあっあうっあっああっ」
「好きだろ?ここっ、チンチンも一緒に咥えてやるからっ気持ちよくて嬉しいな?」
「あーっまってぇ、っやーっやーっんぐっあっあっ、だめなのにぃっ、コウく、こあいっごめんなしゃ、あっあっもうだめ、だめっ、ふぅんっ」
「ふ、んっ、ひってひーから」
「あっあっやぁっいっく、いく、いっちゃ、あっ、コウくんっ、あああっあっうっ」

腰が跳ねると同時に口の中に、勢いよく精液が吐き出された。さすがに一週間分とあって濃くて粘ついている。いったん口を濯ぐため洗面所に向かおうとしたら、腕を首に腕を回され引きとめられた。由紀はイったばかりで頬が赤く染まり息も乱れているし、朝からの寝癖がさらに乱れて酷い有り様だ。
「やっ、いかないでっ、チューは?」
「ほまえがひひならひいけろ」
苦いって泣いてもしんねえ、と口に含んだまま精液を口に塗りこむように猛烈なキスをかましてやった。案の定、苦いっコウくんの馬鹿って泣かれた。ふざけんな。

俺のチンコも勃ちすぎて痛かったけど、夜にめちゃくちゃ虐めてやるために必死の思いで沈めて(まだ甘えてくる由紀も蹴散らして)、夕飯の準備にとりかかった。
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