相沢優17歳、つ、ついにっ!
本物のラブレターを貰ってしまった!!


下駄箱に入ってた白い封筒に綺麗な男らしい字で相沢優様へって書いてる。
どうしよどうしよ、手汗掻いてきたっ。
人生初のラブレターが男なんてっ…いやいやノーカンだから!てか俺の初ラブレターは『君にムチュウ☆〜波瀾万丈の学園生活〜』のゆりっちだもん!
ふあああああ…読みたくないなぁ…でもでも気になる…っ!

「てぇええい!!」

まだ下駄箱だけど我慢できない気になる!
どんな内容かな。もしかして前みたいにラブレターじゃないってフラグもまだ折れてない!
開けてみたら中身もこれまた綺麗な字だなぁ。素直に羨ましい。
えー、なになに?

「俺は相沢君が好きです…ほわあああああ!!」


ややっ、やっぱラブレターだよぉっ!
俺って書いてるし完璧男からって確定だけど…なんかドキドキする。今度は悪い意味じゃなくて。
ラブレターの威力恐るべし!

「どこか抜けた顔とか笑顔が大好き…って、これは褒めてないからっ」

はっ!つい手紙に突っ込んでしまった!
だってさぁー…

「続きは、そんな…」

そんな相沢君だからこそ俺は好きになったんだと思います。
君が笑うと凄く穏やかな気持ちになれます。
それに普段は抜けてるのに、

「セックスの時は淫乱で可愛くて……はああああああ!?」

なっなななな!
何でバレてんのっ!?最近我慢できないとか言って皆学校でも及んじゃうからまさか見られてたとかっ…どどどどうしよぉっ!!
取り敢えずセックスのくだりは飛ばそうっ。恥ずかしいっ!

「そんな相沢君に夢中です。これからも俺とセックスして下さい。前崎御幸より……ええええっ!?」

「やーっと読み終わったか」

「ふぉっ御幸さんっ!!てかこれぇっ!!」

肩に重みを感じたと思ったら御幸さんが後ろから抱き着いてきて肩に顎を乗せる。
まさか見られてっ…

「優がどんな反応するか隠れて見てたけどよぉ…声に出しながら百面相してて面白かったぜっ」

そんなイイ笑顔で言わないでぇぇっ。
てか声に出てたの!?知らなかった!周りに誰も居なくてよかった!ホントによかった!

「俺のラブレターの感想は?」

「セックスの感想言われると恥ずかしいですっ」

「でもそこも優のイイとこなんだよな」

にやにやしながら言わないでよぉ。
こんな事を褒められても恥ずかしい…
俯いてたらちゅって頬っぺたにキスされて肩の重みがなくなった。
振り返ると相変わらず御幸さんは楽しそうににやにやしてたけど少し顔が赤いような…

「生まれて初めて書いたラブレターなんだから大目に見ろよ」

そう言って照れ臭そうにはにかみ笑う御幸さんはいつもみたいにかっこいいだけじゃなくて、ちょっと可愛いな、なんて…

「わかりました」


御幸さんの笑顔を見たら初めてのラブレターが御幸さんでよかった、なんて
不覚にも思っちゃいました。



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