「……お前、何をしている」
「坊っちゃま、今日はバレンタインですよ」
「それぐらい知っている。で、お前は何をしているんだ」
「何をって…そんな野暮な事、聞かないで下さい」
「人の部屋に入ってくるなりいきなりシャツを脱いで上半身にチョコを塗り始めたら誰でも聞くだろ!」
「これはバレンタイン仕様です。さぁ、召し上がれ」
「何をだ」
「私を」
「ふざけるなっ!」
「ふざけてなどおりません!」
「余計タチが悪いわっ!」
「私はこの日をどれ程待ちわびたか…私に塗ったチョコを坊っちゃまに食べていただいて私が坊っちゃまを食べたいです!食べさせて下さい!」
「おおぉいっ!お前はっ、主に欲情するなと何度っ…つかお前が俺を食う気か!」
「任せて下さい。なかなかのテクニシャンです」
「任せられるか!…前にも言ったが俺が主でお前は従者だ。この一線を越える事は出来ない」
「……そうですね、私は坊っちゃまに取ってただの性欲の捌け口にしかなりえないんですよね!」
「待てコラ!いつお前を捌け口にしたっ」
「ふふっ」
「ふふっ、じゃない!」
「坊っちゃま…どうしても私のチョコを受け取ってはくれないのですか?」
「当たり前だ。さっさと拭いて服を着ろ」
「かしこまりました。坊っちゃまは私のソロプレイを所望なさるのですね」
「誰がいつ所望した!?ああっ、もういいからさっさと拭いて服を着ろぉっ!」
「ああっ坊っちゃま!今日も素敵過ぎてムラムラしますっ」
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