「いつ見ても 綺麗な形よねえ」


スリザリンの女子寮は一部屋 3人から4人部屋である。大抵は同じ学年で構成されるが、部屋数の関係などで他学年でもいっしょの部屋になることもあるそうだ。ディアナも他の生徒に漏れず、同じ学年同士の4人部屋で生活している。部屋の女の子たちとは仲も良く、よくいっしょにご飯も食べているので 文字通り寝食を共に勉学に励んでいるわけだ。
女子だけの空間であれば無防備なもので、ベッドにシャツを引っ掛けて、そのまま着替えたりなんかもする。
惚れ惚れ、と呟いたのはメアリ・マークルだった。それに はた、と気付いたディアナが着替えていた手を止めてそちらに目を向ける。周りの女子生徒たちもうんうんとうなづいていた。


「ディアナのおっぱい…小さくもなく大き過ぎることもなく。体はスレンダーなのにちゃんと肉付きはいいもの」
「下着もかわいいわよね、どこで買ってるの?」
「わたしもそれ知りたい!ずっと聞きたかったのよ」

きゃっきゃっ と盛り上がる女子たち。ホグワーツではスリザリン然とした態度の彼女たちではあるが、部屋にいる現在は 素の年頃の女の子である。


「自分にあったサイズのものを付けていれば、垂れることなくちゃんとホールドしてくれて胸も育つのよ。メーカーは今度教えるわね、パンフレットも持ってくるわ」

ディアナは女子たちにブラジャーのつけ方をレクチャーしていく。肩紐を調節して、きちんとアンダーバストの位置に合わせて胸をカップに収める。女子の下着はサポーターなのだ。


「今の下着でもかなりボリュームアップしたでしょう? つけ方が間違ってたからお肉が横に流れてたのね」
「うわぁ わたしの胸こんなにあったの?」
「メアリの胸おっきい! ディアナ わたしもやって!」


スリザリンの女子寮にはしゃいだ声が響く。とある下着メーカーがホグワーツ女子の間で流行りだすのは それから少しあとの話。










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