アンチエイジング

魔法族は非魔法使いに比べて寿命が長いとされる。身近な例でいうと彼のアルバス・P・ダンブルドアは享年116歳だったりするし、ディアナの父ルシウスも未だ健在である。前髪は大分後退しているが、それは個人差の範囲である。



なんでこんなにも皺が深いのかしら

ディアナは隣で眠るセブルスの眉間に手を伸ばす。この人は生来のものなのか顔色がいつも悪く、疲れた顔をしている。魔法族の寿命を考えるとまだ半分ほどだというのに それはそれは老けてみえる。
人差し指の腹を押しあてて、ぐりぐりと伸ばしていく。すでに刻まれてしまったそれが そうそうほぐれることはないのだけど。


「…おい、」
「待って、今マッサージを」
「遊ぶな」


寝返りを打たれてしまい、ディアナは口を尖らせた。その広い背中にくっ付いて、額を当てる。


「わたしはあなたと永く共に在りたいのだけど」



ディアナからは見えない位置でセブルスの口角が僅かに上がる。眉間のシワは薄くなっているようだった。
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