夜半の蜜事 r

「や、だ… 今日 は しつこい、」

堪らずにディアナは嬌声の合間に漏らした。腰を揺らすディアナを下から見上げながら、セブルスは目を細めた。
しつこいと言いつつも気持ちいいところに擦り付ける腰は緩まない。セブルスをくわえ込むそこはぬるぬるとよく濡れていて、漏れる音が耳すらも犯す。その淫靡な音にディアナは顔を赤らめて顔を背けた。


「今夜はお前のイイようにしようと言っただろう?」
「あっ ん、イイようにって…」


散々蕩かされた前戯を思い出して ディアナはは羞恥から 口を引き結ぶ。
頭皮を撫でるように髪を手櫛で梳かされ、首筋や耳もとで愛を囁かれ、その節くれだった指でカラダをなでられるたびに散々ふるえた。そう、文字通り蕩かされたのだ。
結局堪らずに ディアナから強請ってセブルスの上に乗ったのだが、全然腰を動かしてはくれない。
セブルスだって感じているはずなのだ。
彼の雄はいつもより硬く反り立っていたし、ディアナのなかにおさめてからも びくりびくりと跳ねているのだから。それなのにーー。


「やだ、あぅぅ、セブも動いて…」


誘うようにぐるりと腰を擦り付ける。ディアナの胸の飾りをいじっていた手を取って 縋るように頬擦りをする。ディアナの精一杯のお強請りだった。
ずるい、ディアナ思う。いつもわたしばかりが蕩かされる。そしてセブルスはそんなわたしを 機嫌よく転がしている。浮かされた頭の端に残った理性を セブルスの熱が、声音が、指先が奪い去っていく。セブルスからの刺激がたまらなく欲しかった。
どれだけ自分で気持ちイイところにあてても、それはセブルスに教え込まれた快楽ではないのだ。イイように腰を揺らしても 満たされることはない。自分はどこまで堕ちてしまったのだろう…そう考えると、ディアナのなかはきゅんきゅんとセブルスの雄を締め付けてしまうのだった。
ディアナの中で雄が大きく振れた。その刺激だけでディアナは嬌声を上げて上半身を反らせてしまう。
それに追い打ちをかけるように セブルスは一度二度と、下から突き上げた。ずりずり、と太ましい雄が ディアナのイイところを擦り上げていく。

「抑えられんぞ?」

ディアナの反った体を抱き合うように抱えられ、下から突き上げられる。ディアナはセブルスの体にしがみ付いて啼くしかなかった。
ぐちぐち と混ざり合う音が響く。それが恥ずかしいのか、掻き混ぜられて気持ちがいいのか ディアナが必死にセブルスに縋った。それが堪らずに愛しくて、セブルスは既に奥まで刺さっているはずの腰を更に奥へ奥へと押し付けた。ぐりり、と子宮口にキスするたびに これを待っていたのだとばかりに膣内がキツくしまる。

「ひあっ やらっ もう、おく 入らないっ…!」
「逃げるな、煽ったのはお前だ」

そこまで持っていったのはセブルスなのに、もう互いに気持ちイイことしか考えられない。快楽から逃げようとする体を押さえつけ、後ろから覆いかぶさる。体位を変えたことで抜けてじった雄を ぐちょぐちょに濡れそぼったそこに擦り付けて、ゆっくり差し込んでいく。快楽に耐える声がどちらともなく漏れた。
いつの間にか ディアナのその腰は セブルスを誘うように高く突き出し、ゆるゆると揺れていた。それを見てセブルスは満足そうに目を細める。労うように小さな丸い尻を撫でてやる。それすらも快楽で、ディアナはふるりと震えて 自分を穿つ昂りを締め付けた。
その刺激に堪らず 細い腰を掴んで前屈になる。
ビキビキと裏筋立った 凶悪なまでのそれが腹のなかを抉っていく。反ったそれがなかをゴリゴリと抉るというのに、ディアナのそこは快楽に蠢いてぬるぬると奥へと誘うのだ。

「あぅぅ あーっ!」

ビクビクと果てて 気をやってしまったディアナを愛おしげに見つめて、腰を緩々と動かしたまま、気を失って力の抜けた痩躯をぐるりと上を向かす。その刺激に再びディアナの体がびくんと震えるが、意識を取り戻すことはなかった。口からはあうあうと発情期の猫のように弱々しく甘い声が漏れるが、宝石のような目は虚ろなままだ。

上気した顔にかかる白銀の髪を優しく払ってやりながら、セブルスは甘く優しく囁く。


「まだまだ 夜は長い な?」
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