※2の6章序盤くらい







初めて佐久間を見たのは
帝国の移動要塞から降りてきたところだったね


あんまりきれいだから女の子かと思ってしまったのを覚えてる
その時は余裕なんてなかったから、それだけだったけど。

近くにいるようになってから改めて思うけど、
実際どの女の子よりもずっときれいだと思うし、何よりも可愛い。すごくかわいい。

今だってほら、こんなに近くで





手を伸ばして途中で止める。
触れたいけど、切なさが込み上げてきて何故かそれ以上手を進める事は出来なかった。


閉じられた瞼の下にある橙の瞳の美しさを知っている。
穏やかで可愛いくてどこか控えめな優しい声を知っている
もし失っていたらと思うと心底ぞっとした。


もう何でもいいから早く見たくて、早く聞きたくてたまらなくて
どうしようもない気持ちでいっぱいで、
でもゆっくり、せめて体の痛みが癒されるくらいまではゆっくり眠っていてほしいとも思う。
目覚めた後に体があちこち痛かったりしたら佐久間が可哀想だ。


「じゃあ、またくるからな。」

佐久間が寂しがらないよう、苦しがって泣いたりしないように、目覚めた時にはきっと側にいてやりたい。
元気になったら今度こそ必ず、今度こそ絶対に離さないで
今度こそずっと側で、守る…

今日もまたいつもと同じように
オレは静かな病室を後にした



1でも2でもお見舞い三昧



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