●萌え台詞で小話(星リク)

「あっ、何?もう帰んの?」
「あ、ああ」
「ふーん」
そういったもののリクルートはいつまでもドアの前から動かない。
さっきからドアを開ける手が行ったり来たりしている。
あー、ほんとめんどくせーやつだ。
まぁホントはわかってる。帰るなっていう俺の一言を待ってるんだ。
でも、言ってやらない。たまにはお前のほうから言ってみろ。
「りク」
声をかけると恐る恐る俺のほうを見る、期待のこもった顔で。
あーホントめんどくせぇー。俺はソファーから立ちあがるとりくに近づいた。
「星・・・?」
上目使いで俺の名前を呼ぶリクに絆されちまう俺も俺だ!
後ろから抱き締めて耳元に口を近づけ
「もう帰るのか?泊まっていけよ」と囁いた。結局いつも俺の負け。
腕の中でリクが頷いたのを合図に少し乱暴に口づけた。


「もう帰るのか?泊まっていけよ」


**********


「だから俺はこのプロジェクトを成功するためにだな、毎日毎日夜もおそくまで仕事してんだっ!」
「へーへー」
「なっ、なんだよ!その返事は!」
「で、言ってくんないわけ?」
「だ、だから!俺はつ、疲れて、だな・・・。だから仕事が忙しくて・・・それから会社にも顔だして・・・それから」
いいかげんイライラしてきた。
「そんな難しい話はどうでもいいんだよ」
「なっ、べっべつに難しくないだろっ!」
「だったら、」
リクの腕を引くとあっさりと俺の胸へと倒れこんできた。この、もやしが。
がっちりホールドして、顎をつかみ俺のほうへと顔を向けた。
「で?俺のほうはもっと簡単だと思うけど?」
「・・・・・」
しっかり顎を固定してるので顔を逸らせない代わりにリクは目線だけを逸らす。
「ひょっとして、なんとも思ってない?」
「そっ!そんなことないっ!俺はっ!」
目を合わせると途端に顔を真っ赤にする。心なしか目も潤んできている。
やべっ。煽られてる俺。
「で、俺は何?」
「あっ、お、お俺はお前の事が・・・・・き」
「はぁ?聞こえねぇー、」
「だ、だから」
そろそろ泣き出しそうだ。苛めすぎたか・・・。
「お、お前に。」
「ん?」
「お、お前に、何をされてもいいくらい・・・好き」
「お、おまっ!」
そういうとリクは涙目で俺を睨みつけた。
「あー、マジでくるわお前、あー・・・俺も好きだ。」
今日は、こいつを離してやれそうにもない、いや離してやらねぇ。


「そんな難しい話はどうでもいいんだよ」
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