ミリアリア・ハウ






突然ではあるが、色々事情があって、ミリアリアと二人っきりになってしまった。
場所は展望室。広大な宇宙を間近で見れる、AA内唯一の絶景ポイントだ。
彼女と二人っきりというシチュエーションは、初めてではないが……どうも緊張してしまう。


いや、正確に言うと――どう対応したら良いのか、全く分からない。


隣に座るミリアリアは、とても楽しそうだ。俺の肩に頭を預け、かつ赤い顔で、陽気に笑ってる。

悔やまれる。とてつもなく悔やまれる。
はたから見れば、まるで恋人同士の絵面なのに。

何故彼女から発せられるかぐわしき香りが、酒酔い人のそれなのか――


「きゃははははっ。でぃあっかのかお、へんー。おかしー。あはははは」
「勘弁してくれよ……」


呻き、俺は天を仰いだ。

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