――アナタとワタシは、エイエンにアイいれぬソンザイ――





あなたと






昨日ディアッカの癖を一つ発見した。
あいつは虫の居所が悪いと、大股で歩く。

同時に気付いたのは――いつもは私の歩幅で歩いている、ということ。

気がついた瞬間は、ディアッカでも人を気遣えるんだ……なんて当たり前のことを思ってしまった。

その次に分かってしまったこと……それは、ディアッカが、私に対して気を使ってくれている事実。

気にしてる……気にかけてもらえている。



大事に、されている。




……そう思うと、胸はドクドクと大きな鼓動を鳴らした。
私にはそれが悲鳴に感じる。



喜びと戸惑い。



ディアッカが私を思ってくれている。
それはとても嬉しいこと。

でも私は、その思いを受け止められない。



未だ心は、彼の人の元にある。



……けど。

私も、ディアッカを気にしてる。
じゃなきゃ癖なんて見つけられない。



それは大事な仲間だから?
ザフトを裏切ってまで仲間になった、元エリートのパイロットだから?
数少ない同年代だから?

……どれも違う気がする。



この気持ちはなんだろう。
私がディアッカに抱いている気持ちの正体は。



……分からない。
まるで迷宮に隠してしまった様に、その姿を確認することが出来ない。



自分で隠してしまった答え。
それが表に出てくるまで、



――あなたと私は、決して相いれることのない二人――


-end-

結びの一言
自分の心が分からないミリィさん。
本人「ダーク系ディアミリ」のつもりです。

お題配布元→ディアミリストに30のお題

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