――キミとボクは、いつかアイいれるソンザイ――





君と






何だかこの頃、ミリアリアに避けられている気がする。
……気のせいじゃないな、避けられてる。

じゃなきゃ、変に休憩時間ずらしたり、格納庫への用事を全てサイに任せたりはしないだろう。



……なんか、機嫌損ねるようなこと、しただろうか……



考えても思い当たらない。
それは思い当たるフシがないのではなく――どれがミリアリアにとって気分を害する行動なのか、皆目見当がつかないだけ。

彼女は些細なことで機嫌を損ねる。
かと思えば、こっちが「怒らせたかな……」とか思うことには、結構寛大だったり。

他に考えられる理由としては……



……バレたか?



実は一番可能性の高い項目、それがコレ。
バレた。

俺があいつにどんな感情を抱いているか、思いっきり把握されてしまった場合、



――あいつは100%俺を避ける。



彼氏が死んで半年も経たない内に、他の男――しかも常時側にいる奴に恋愛感情持たれてるって分かったら……あいつのことだ、どう接していいか分からず、避けまくってくれることだろう。

だからひた隠しにしてたんだけどなー…………どこでバレたんだろう。
いや、まだバレたと決まったわけでは……



どっちにしろ同じことだ。いつか俺は、この思いを打ち明ける。
あいつの心の整理が出来た時、新しい「恋」の一つも出来るようになった時、俺は彼女の隣に居たい。



今は無理でも、未来はきっと。
彼女が「トールの死」をきちんと整理できたその時は……



――君と僕は、いつか心を通わせられる――




-end-

結びの一言
前編が暗い感じで終了したので、後半は希望が持てる系でいってみました。

お題配布元→ディアミリストに30のお題

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