終わって始まって


あーあ・・・・ついてないなぁ・・・

学校が終わって普通に下校していたら背中に重い衝撃
続いて激痛、何が起こったか頭がついていけない
全てがスローモーションで動いている気がした
次は体が浮いた、その時にやっと何が起こったか分かった
浮いたまま下を見れば車が見えた

あぁ、はねられたんだ・・・
死ぬ瞬間ってこんなに世界がゆっくりなんだなぁ・・・

やけに冷静な頭で考えていた
地面がすぐそこまでせまっている
体に衝撃が走って地面に打ち付けられた

横を向けば私をはねた車が見える
車から慌てて人が降りてきた

顔面蒼白だなぁ・・・

降りてきた人はとても顔を青くしてる
ひき逃げするような人にはねられなくてよかったな
なんてのんきなこと考えてたら視界が暗くなっていく
すごく、ねむいな・・・
これが死ぬ瞬間なのかな・・・

私の意識はそこで終わった









・・・─────ここは・・・どこだろう・・・・

真っ暗な世界の中意識が戻った
黒に塗りつぶされた世界だけど、とても温かい
耳をすませば心音のようなものが聞こえる気がする
とても居心地がいい
ここが天国ってやつなのかなぁ・・・

・・・・?
なにか・・・聞こえる?
女の人のような声と男の人のような声が聞こえる気がする
実際なんの音かわからない
音はとても濁ってほとんどは感だ
でも・・・とても安心する音だなぁ・・・
あー・・・ねむい・・・
すこしぐらい寝たっていいでしょ・・・

ここがどこなのか、自分がいまどんな風になっているのか
考えるのがとてもめんどくさくなってきた

少し・・・寝よう・・・
そう思って私の意識は遠のいた














気づけばまわりがとても騒がしい
なにごとなんだ・・・もうすこし寝かしておくれよ・・・

なにかに圧迫される
とても苦しい
押し出される感覚がする
今まで真っ暗だった世界がすこし明るくなっている
なにがなんだか分からないままとりあえず光の方に向かう

とんでもなく苦しい
いったいなにが起こっているんだ

やっとでれたとおもったら

「オギャア!オギャア!」

赤ちゃんの声がする?
どうゆうこと?

まだ目が開かない

「ナナ!よくやった!」

男の人の声

「はじめまして・・・私の赤ちゃん・・・!」

女の人の声
この声はあの真っ暗な世界で聞いた声だとすぐわかった
目をこじ開けてみる
さっきまで暗闇にいたせいか中々明るさになれない
目を凝らしてみればすぐそこに女の人の顔があった
驚いて声がでた

「あぅ!」

・・・・え?
今あぅって言ったのもしかして私・・・・?

「あーぁ、う!」
「ナナ、何か言ってるぞ!かわいいなぁ・・・」
「あら、もう親バカですか?」
「だってすげぇかわいいじゃないか!」
「えぇ・・・とても、とてもかわいいわ」

女の人と男の人が私を見ながら笑顔で話している


もしかして、私、生まれ変わったんですか・・・?


 
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