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ぷちぷちと丁寧に茄子とシソを籠の中に入れ、やれやれどっこいしょと婆臭く腰を上げて自分の家のほうをみると、なんだか何かがざわざわしていた。

「……んぅ?」

余計な気配がいちに、さん……十ニ人?は?

なんぞ?と首を傾げてからてくてく我が家への道を歩いていく。ああ風が気持ちいい。空を見れば太陽がさんさんと輝いていて、今日は洗濯物がよく乾きそうないい天気だなんてことを柄にもなく思った