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夜、疲れた体を引きずって家もとい物置に帰る。痛めた腰を庇いつつごろりと横になれば朝からなにも腹に入れていないせいで酷く胃が痛んだ。呻いて、腹這いになる。こうするといくらかましになるのだ。


「…………」


ふぅ、とため息をつく。前世で4歳だった時、俺は何をしていたかなと思いつつ目を閉じる。眠れば空腹なのも、体が痛いのも、また明日がくるのも一時的に忘れられる。だから俺はこの時間が一番好きだ。だって夢も見られるし、何にも言われないんだもの。


「………あー、」


今までのこと全部、この環境も家族も自分も全部夢ならいいのになぁと思いつつおやすみなさい。明日自分目掛けて隕石落ちてきますように。



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