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ちなみに私のロコンの技構成はほえる、ひのこ、あやしいひかり、おにびの四つである。昨日の夜に、レッドに正確な技を把握してないと話すと少々あきれながらボックス機能について話してくれた。なんでもそこでポケモンの状態とか何を覚えているかとか見れるらしい。ボックス機能ってすごい。そりゃマサキさんも天才って呼ばれますわ。

と、まぁこんな感じでいい感じに特殊技ばかりっていうか攻撃技がひのこしかないんですけどもそれは・・・今はたいした問題じゃない。寧ろタケシさん相手なら全然問題ないのね。いわじめんタイプのやつらはぼうぎょばっかり高いやつが多いからね。


「よろしくおねがいします」
「ああ、よろしく頼む」


ジムの奥に進んでいくと開けた場所があった。いわ、じめんタイプのポケモンに有利であろうフィールド、ごつごつしてとがった岩がたくさん埋めてあるリングだ。ジムは二階構造になっていて、一階がポケモンバトルの場所、二階が一応閲覧席らしい。もっともジム戦は普段公開してないらしくて、二階にいるのは審判さんぐらいだそうだけど。ちなみにこれは全部アドバイザーさんの受け売りである。

バトルフィールドの真ん中ちょい手前に移動したら、同じく真ん中らへんに立っているタケシさんに挨拶をする。結構低い声をしていたタケシさんがにっこり笑って、それじゃ始めようかとモンスターボールに手をかけた。孤をえがいて飛んできたモンスターボールからは予想通り、轟くような鳴き声を上げてイワークが飛び出してきた。フィールドに着地したとたんにずしんとジム全体が揺れるほどの巨体。私たちに向かって鎌首をもたげるその姿はまさに岩で出来た蛇だ。


「いくよ!ロコン!」


手にとって、空高く放り投げた紅白のボールから、甲高い鳴き声を上げてロコンが飛び出してくる。ふっふっと息を荒げて、牙をむいて口元から火花を散らしているロコンはもう誰がどうみても完全にやる気満々。それもちょっと怖いぐらいに。

好戦的に睨みあう二匹のポケモンを見て、二階から審判が始まりの合図を告げる。


「両者使用ポケモンは一体!ジムリーダータケシ対ミニスカートのナツキ、試合開始!」
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