有難きは幼馴染み



「Trick or Treat」
「うおわァァ!? なんだテメー、登場そのものがイタズラじゃねーかどうしたその顔!?」
「フられた。女に」
「お、おう……って、おま、誕生日につきあい始めたばっかじゃねえか!?」
「うん。向こうからコクって来たのに。酷くね?」
「原因は」
「知らね。坂田くんとは上手くいかないと思うの☆って言われた」
「またかよ!? テメーにどんな夢見てたんだよ女どもは!?」
「で、土方はイタズラのほうでいいわけ」
「はア? なにが」
「Trick or Treat……悪戯させてくんないとたべちゃうぞ」
「馬鹿だなテメーは。英語の辞書引け」






「なァ万斉、俺ァもうウンザリなんだがそろそろやめていいか」
「そうでござるな、今日という日にサクッと告白できない坂田も坂田でござるが、土方が鈍感すぎるな」
「来島に文句言われたぜ、『そろそろ坂田先輩に冗談でつき合う女の子がいなくなったッス』って」
「イヤむしろよく今まで見つけてきたものでござるよ。また子どのGJ!」

「そうだ。銀時の野郎、今朝俺にはハロウィンなんざ似合わねえとか吐かしたから最後にイタズラしてやらァ。似蔵、」





「坂田くん? 話があるさね、土方くんは外してもらおうか」
「え……なに? 何かしましたか俺!?」
「フフ、面白いねえ。面白い匂いがする」
「なに!? どーいうこと、ちょ、近い近い近過ぎ!!」
「ちょっとつき合っちゃァくれないかい」
「ど、どこへ!?」
「俺と、アンタがさ」


「土方アァァァ!? 助けてェェェェ!!」
「?」
「襲われるぅぅぅぅ!!」
「馬鹿、学校で寝んなっつっただろ、寝ぼけんにもほどがあるわ……岡田は?」
「知るかァァァ! 土方くんお願い、俺とつき合って!!」
「?……いいけど。何すればいいんだ」

「とりあえず、ちゅう、かな」




「よし! ガッツリいけ、舌入れろや! やっとスッキリしたぜ。なんだって銀時の告白にこんな苛々しなきゃなんねえんだ俺ァ」
「さあ。主がスッキリしたならそれで良いのではござらんか」
「晋ちゃん、俺役に立った?」




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