ギョウザの効能


 十四郎が飯を作ってくれるようになったので、俺はその横でちょっと一品作ることが増えた。
 とは言っても狭いキッチンだから野郎二人が並べるはずもなく、俺は切ったり火を使ったりしないで済むメニューを受け持つことにしてる。大抵が常備菜になるので、多目に作って十四郎が一人でも食えるように冷蔵庫にしまって帰る。
 新八と神楽にそれを話したら、二人は目を剥いて大袈裟に驚いた。失礼極まりない。

「マヨネーズ塗れにされるアル」
「まあ……それは好きにすればいいんじゃね」
「食材はどうしてるんですか。銀さんも出してるんでしょうね」
「二人で食うときは二人で買い物行くし。だいたい半分にしてる」
「銀さん一人暮らしするって言ってたじゃないですか。そんなんでお金貯まるんですか」

 新八の問いは嫌味じゃなくて、新八も卒業したら実家から出るか、お妙との暮らしを続けるか迷ってるところだから聞いてみた、らしい。

「それによって就職先も考えないといけませんし……家から通えるほうが経済的なのか、遠くても給料いいとこに就職して家にお金入れたほうがいいのかわかんなくて」
「その辺は姉ちゃんと相談しろよ。俺が余計な入れ知恵したって言われちゃかなわねえ」

 姉貴は新八が出て行くのを嫌がるだろうな、と思いながら当たり障りなく答えておく。姉貴の意向に逆らったら命が危ない。俺の。

「マヨラーの料理なんてホントに食えるアルか」
「美味いよ。時間はかかるけど、そんでも最初より手際も良くなってるし」
「マジアルか」

 神楽が目を輝かせているのは、きっと食いに行きたいからに違いない。食欲魔人だから油断も隙もあったもんじゃない。
 という話を十四郎に何気なくしたら、

「別に俺はいいぞ。連れてきても」
「神楽だぞ? そしたら新八もついてくるだろうし、そうなったら沖田クンも来たがるんじゃねえの」
「まあ、そうだな」

 十四郎は笑って、総悟が来るんなら近藤さんも呼ばねえとな、と言った。
 新八と俺たちの交流は、俺たちの同級生である姉貴が原因だ。神楽は後から転入してきて新八と仲良くなったので必然的に俺たちとも馴染みになった。
 沖田は新八だけのときは興味なさそうな顔してたのに、神楽が来てからは神楽にヤケに絡み出した。本人は頑なに認めないが絶対惚れてるに違いない。ドSの王子様のくせに目障りであろう新八に目立った嫌がらせをしないのは、沖田が崇拝する近藤が新八の姉貴に惚れてるからだと思う。新八に嫌がらせすればまず近藤が止めるし、それより何より俺たちの学年の中で最強かつ最凶の女であるお妙を怒らせると直接の被害は概ね姉貴の周りを不用意にウロついているゴリラが被ることになる。それで、さすがのドSも新八には手加減してるらしい。
 とは言っても神楽が来て新八もいるのに沖田が呼ばれないとなれば、沖田の怒りは俺たちに向くだろう。俺たちには、特に十四郎には容赦のない沖田だからわざわざ地雷を踏みたくない十四郎としては、神楽を呼ぶなら沖田も、と考えるのは無理もない話だ。

「それだけじゃねえけどな」

 十四郎は穏やかに笑って、食後のコーヒーを淹れてくれた。

「それだけじゃなくて、何」
「何って……総悟も会いてえだろうと思って」
「神楽に? そりゃまあ、普通ならそうだけどよ」
「総悟は捻くれてるから会えばあんなだけどな。そんでも顔は見たいんだろうよ」
「ふーん……」

 近藤も沖田も、十四郎とは俺より長い付き合いだ。それを言ったら俺だって、高杉やヅラとはガキの頃から知ってるんだけど十四郎に関しては俺の心はめちゃめちゃ狭い。自覚してるだけマシだと思うことにしてる。

「呼べんの、ここ。何人来んだよ、」

 指折り人数を数える俺に、十四郎は首を振った。

「無理だろ。入れて入れねえこたねえが、総悟とチャイナが一緒になるんじゃお隣さんに迷惑だからな」

 大騒ぎになること間違いなしだ、と十四郎は言う。じゃあどうすんの、と問えば、

「志村んちか近藤さんちならなんとかなんじゃねえか」
「え。出張で飯作んの?」
「許可が出ればの話だ」

 なら俺んちでもいいのに、と思ったんだけどなんだか言いそびれた。俺んちにしたらそれこそ高杉だのヅラだの辰馬だの、もっと人数増えそうだし。
 そんなわけである週末、俺たちは志村家で餃子パーティーをすることになった。もちろん練習熱心な十四郎がその日に向けて餃子を作りまくったのは言うまでもない。


 高校生の新八と神楽はジュースで、俺たちはビールで餃子を摘む。お妙が仕事から帰る前にとっとと始めるのがポイントだ。さもねえとあの女が張り切って餃子のタネに手ェ出してトンデモ料理に仕上げちまうから、お妙が帰ってきた頃には全部焼き上がってるように時間を逆算して、俺と十四郎が台所を借りて餃子を包むところまでやることにした。

「旦那ァ、んなの土方さんにやらせてこっちで飲みやしょうや」
「無理。神楽に食わせんだぞ何個作ると思ってんだ」
「失礼ネ、私そんなに食べないヨせいぜい二百個アル」
「僕たちの分取っといてよ神楽ちゃん」
「食卓は戦場ネ」
「どんな主戦場でィちったァ遠慮しろ」

 十四郎がひたすら包む横で俺はひたすら野菜をみじん切りして塩もみし、タネを作っておく。十四郎はどうもみじん切りは得意じゃなくて、それでも完璧主義だからやたら時間がかかるんで、お妙対策として俺が切るほうを担当すると予め決めてある。
 焼くのはテーブルで、ホットプレートは近藤が持ってきた。たまには役に立つじゃねーかゴリラのくせに。新八が包み上がった分を取りに来て、テーブルに運ぶ。

「銀さんと土方さんの分も取っときますから」
「あたりめーだろこんだけ苦労して俺たち一個も食えなかったらメガネ毟るぞ」
「なんで僕!? 神楽ちゃんに言ってくださいよ!」
「銀時、タネ出来たらお前は食って来ていいぞ」
「んなことするわけないだろ、こっち手ェ空いたら手伝うから。今どれくらい?」
「百、かな」
「ぱっつぁん、そっちまだ足りてるだろ。どうよ」
「ええ、今んところ神楽ちゃんばっかり食べてますし」

 新八が俺と十四郎を交互にまじまじ見比べる。

「ほんとにつき合ってるんですねえ」
「あ? そーだよ。キミの大事な土方センパイは俺んだから。あんまジロジロ見んじゃねえ」
「ちょっ、銀……!」
「ハイハイわかりましたよ何も取りませんて。あ、土方さんすっごい美味しいです」

 俺を躱してわざわざ十四郎を覗き込み、新八が声をかけると十四郎は真っ赤になって口の中でおう、とかなんとか呟いた。

「中味は銀時が作ってるから……」
「銀さんテキトーでしょ! 三皿目ら辺から味が違うんですけど!」
「ワザとだよワザと。飽きるだろうが」
「ほんとかな」

 ウソです。目分量でやってるからね。今までのはそうだけど、

「そろそろマジで変えっから」
「あ、じゃあ今までのヤツ少し取っときますね」

 新八が皿を差し替えてテーブルに戻る。十四郎はまだ頬を熱らせて下を向き、一心にタネを包んでいる。

「十四郎」
「ん、」
「休憩する?」
「いや、平気だ」
「皮足りそう? 残り何枚?」
「まだ開けてない袋が……」

 確かめるために顔を上げたところを狙って唇に軽いキスをする。途端に耳まで真っ赤になって狼狽える様が愛おしい。

「後輩には言わないほうが良かった?」
「……いや、いい」

 この前新八に『俺たちつき合ってんだ』と言ったとき、新八は五秒くらい固まった。そうなんですか、おめでとうございますとかなんとか言う声が上擦っていた。歓迎しきれない色が隠せていなかった。今は納得しているように見えるが、内心男同士の恋愛に疑問符があっておかしくないだろう。

「俺はどう思われても構わねえけど」

 剣道部を背負って立っていた十四郎は、もしかすると後輩には知られたくなかったかもしれない。
 俯き気味の表情を窺う。十四郎はもう一度、今度は首を横に振った。

「俺がお前に惚れてんのは事実だから」

 もうお前の片想いじゃないんだよ、と言いかけてやめた。愛おしくて自然と口元が綻び、俺はまたその唇に触れた。

「餃子だと二人っきりの時間、長く取れるだろ。だから餃子にしたんだ」



 それからタネをさらに二種類作り、水餃子も仕込んで俺は十四郎とテーブルに着いた。新八が避けておいてくれた分を焼きながらビールを飲む。

「トシが料理するようになるとはなぁ。恋は偉大だな」

 俺もお妙さんに出会ってから云々と勝手に盛り上がってるゴリラをよそに、十四郎は目を逸らしてもぞもぞと身じろぎした。人前で恋だ愛だと口に出されることに、まだ慣れないのだろう。

「いつまでつき合うアルか」

 焼きあがるそばからまだ口に放り込みつつ神楽が言う。

「いつまで……って。期限なんかねえよ」
「でもニホンじゃケッコンできないってそよちゃん言ってたネ」
「結婚しなくても問題ねえだろ」
「あるヨ。銀ちゃんが今までに掃いて捨ててた女どもは私と仲良いわけじゃないからその後なんてどうでもいいけど、マヨラーと別れたら私たち気まずいネ。美味しいモノも食べられなくなっちゃうヨ」
「お前の都合かよ!?」
「ほーへんはふ」

 羽根つき餃子が横と繋がってるのをいいことにいっぺんに三個口に放り込んだ神楽がもごもご答えた。『当然アル』って言ったんだろう、たぶん。なんなの。

「別れたくなったらいつでも協力しやすぜ。ああ、旦那限定なんで土方コノヤローは自力でなんとかしろィ」
「んだとこのクソガキ!? 表ェ出ろ」
「一人で出てろィこの前だって俺に一勝もできなかったくせに」
「はァァア!? 次は勝つから。見てろ」
「そう言いやすが俺ァ土方さんに負けた試しァありやせんぜ」
「も、いいから総悟。黙って。あ、俺も総悟には勝ったことねーや、がはははは」

 そこから剣道談義になった。
 この前俺たちが行った後、新八は後輩への最後の指導として全体に練習計画の見直しを進言したが反応はイマイチだったという。全国を目指すと決めていた近藤たちとは意識が違うらしく、もう引退する身の新八としては歯がゆい反面、やるべきことはやり尽くしたと諦める気持ちもあるんだろう。

「僕が努力するのはいいんですけど。他人に努力させるって、ある意味人の考えを変えさせる訳ですもんね。簡単にはいかないか」

 新八の口調も苦いけれど、どこか他人事になっていた。

「……でもよ、身近に努力してる奴見てると頑張んなきゃなって思うんじゃねーの」

 と何となく言ってみたら全員が俺をガン見した。神楽なんか口から餃子落とした。勿体ねえことすんな、十四郎が作ったのに。

「銀ちゃんが、努力!?」
「いや、俺はあんましねーけど」
「あんまりじゃないでしょう、全然しないの間違いじゃないですか」
「おめーら俺をなんだと思ってんの」
「そりゃ、アレですよ。マダオ?」
「違うからね。いざというときは煌めくだろうが」
「うーん……煌めいたとこ見たことあったかな」
「こないだの、試合、とか」

 急に十四郎が口を挟んで、そればかりかぽっと頬を染めて俯くもんだから全員が黙ってしまった。俺は可愛くて眺めてたけど。

「え、俺カッコ良かった?」
「……うん、」
「十四郎もカッコ良かったよ。あの後の練習もさ」
「……けど、」
「練習してんのは知ってたけど、練習するとこ初めて見た。綺麗だった」
「きれい……?」
「うん」

「そういうのは二人っきりでやってもらえやせんかねィ」

 沖田の声に我に返った十四郎が首筋まで真っ赤に染まって、そうじゃねえそういうことを言いたいんじゃねえと喚き出したので凍った空気が元に戻った。

「上手いヤツとやると! も、目標っ、とか……自分と比較して分析とか! し、やすい、だろ、だからそういうのが来年入ってきたらいいなって言おうと思って!」
「ハイハイそういうことにしといてやりまさァ、ったく頭にマヨネーズ詰まってるヤツぁこれだから」
「ゾッコン惚れてるアル、ひひひ……」
「そ、そうですよね土方さんの言うことはわかりますけど、あはは、」
「ほんとだぞ!」

 十四郎はヤケになったのか顔を染めたまま叫んだ。

「こうなりてえっつーのが具体的なほうが、モチベーションが長く続きやすいっつーか! ――少なくとも俺は、そうだった」

 流石に我慢できなくなった新八がツッコミを入れる前にお妙が帰ってきて、俺たちは急いで残りの餃子を焼き、俺と十四郎は仕込んどいた水餃子に火を入れて完成させて、お妙に触られないようにするのに忙しくなった。



「俺みてえになりたいって思ってたの」

 十四郎の部屋に戻ってきてから、改めてその話を持ち出すと十四郎はしまったって顔になった。

「そんな顔すんなよ。もう聞いちゃったかんな」
「……」
「どうなの」
「剣道は、お前も目標の一人だった。近藤さんとか総悟とか、上手い奴は他にもいたし」

 浮かれて尋ねただけにちょっと肩透かしを食った。が、考えてみれば真面目な十四郎らしい答えだった。内心落胆したものの、あれ、と気づく。

「剣道『は』?」

 十四郎の目が泳ぐ。風呂の用意してくる、なんて明らかに言い訳して立とうとするのを引っ張って止める。

「『は』ってどういうこと」
「……ッ、別に、深い意味なんて」
「あるだろ。あるから風呂なんか用意しに行くんだろ」
「……」

 後ろから抱きすくめて肩に顎を乗せたら、十四郎は諦めたのか大人しくなった。

「お前にはみっともねえとこ見せたくないって、ずっと思ってたんだ」

 十四郎の静かな声だけが俺の耳に届く。

「お前が俺の気持ちを知らなくても。俺は、お前に弱いとことか……ダメな奴だと思われたくなくて」
「……うん、」
「こんなふうに、傍に居ていいって言われるなんて思ってもみなかったから」
「……」
「傍にいられてもいられなくても。お前には恥ずかしくないようにしてえって、ずっと思ってた」
「……」
「今もだ」
「……」
「こないだ二人で稽古したとき、お前でも知らないことあるんだなってびっくりした」
「そりゃあるよ。いっぱい」
「その前に、練習付き合ってくれるんじゃなくて教えてくれってお前が言ったときも、すげえびっくりした」
「なんで、」
「考えてみたら当たり前なんだけど。お前だって知らないことあるに決まってるし」
「そうだよ?」
「俺でも役に立てるんだな、って」
「十四郎」

 だから前も言っただろ、もっと自信持てよってきつめに言ったら十四郎は小さく笑って、そうじゃねえんだ、と言った。

「努力してきてよかった、って――思った」
「ん?」
「お前に恥ずかしくない人間に、少しはなれた。良かった」
「とうしろ、」
「まあ、男って時点でどうかと思うけどな」
「とうしろう」

 柔らかくない体を抱きしめる腕に力を込める。十四郎の手が優しく俺の腕に添えられた。

「男だから嫌だなんて、思ったことないよ――つか、俺も同じようなこと考えてた」

 高校のときの俺も、十四郎の自信のなさと似たような心境だったんじゃないだろうか。
 憧れに似た気持ちを抱いて、遠くから眺められれば満足できた日々。裏を返せば近寄って俺のバカさ加減やだらしなさを知られるのを恐れて、遠巻きに見ていただけだった。十四郎が不用意に俺に近寄ってこないのをいいことに、これが俺と土方の距離感なんだと納得して疑わなかった。

「高校のときね。いつも一生懸命で、男前で……綺麗な人だなって思ってた。俺はホラ、高杉とかヅラとか辰馬ら辺とバカやってたし、そういうの十四郎が一緒にやるはずねえって思うのと、こんなバカやってるとこバレたらヤダなって……かっこ悪ィなって思ってた」

 十四郎は首を傾げた。

「そりゃ高杉たちは目立ってたしお前も……目立ってたけど。そんなバカだったか?」
「え、うん。けっこう怒られたりケンカになったり、いろいろあったけど」
「女絡みではな。でも、それ以外は」
「いや女のことは置いといて」
「ほかに問題あったか?」
「ん? 知らねえの?」
「?」

 新八と神楽にもマダオだの努力しないだの散々言われてたのに。つーか俺をベタ誉めすんのなんて十四郎だけって、気づいてない?

「お前は何しててもいいんだ、俺は」

 十四郎はその違和感に気づかないのか、話をまとめてしまった。

「それよりそういうお前に俺が、無様なとこ見られたくなかったんで……足掻いてきた。けど、まるっきり無駄じゃなかったな、って」

 そう言ったきり、十四郎は何も言わなくなった。顔は見えないけど柔らかく笑ってる気配がした。

「剣道だけじゃねえよ。中学ンときだって、十四郎は綺麗だった――負けたくねえ、恥ずかしいとこ見せたくねえってのは俺も同じだ」

 そうだった。同時に俺とは世界が違う気がして、深く踏み込まなかった。

「俺さ、ずっと前から十四郎のこと気になってたんだって、こないだ気づいた」

 恋には満たない気持ちだったとしても。この人に恥ずかしくない自分でありたいと思い、恥ずかしい自分を隠したいと思ってきた。

「だから十四郎が俺を好きでいてくれるってわかったとき……一緒にいたいって思えた」
「好きでいてくれるなら、おんなじ世界で一緒にいられるから」
「バカやっても少しくれえ許してもらえるんじゃねえかって、思えて」

 言葉を重ねれば重ねるほど、なんだか足元がぐらつくような気がして、十四郎が遠くなるように思えて、俺は必死で十四郎を抱きしめた。


「なあ……俺はお前が思うほどすげえ人間じゃねえよ。そんでも、好きでいてくれる?」

 情けなくも縋るように漏れた言葉を、十四郎は受け止めてくれた。

「当たり前だろ。俺が好きなんだ、お前を」

 それでもなんだか離せなくて言葉に詰まった俺に、十四郎の腕がそっと伸びてきて、跳ね散らかった髪に指が触れるのがわかった。

「餃子とおんなじだろ。俺にできないことはお前がやってくれる。俺も、お前に出来ること探すよ――銀時」


 お前は俺にとっては凄い奴なんだぞ、と続いた言葉を、俺は受け止め損ねたことに気づかなかった。




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