※(捏造)来神幼稚園


「シーズちゃん!!」
「………」
「シズちゃん?」
「………」
「シズちゃんシズちゃんシズちゃん」
「…なんだよ、イザヤ」
「シズちゃんおへんじしないから、おじいさんになっちゃったかとおもった」
「…ウゼエ」

来神幼稚園の平和島静雄くんは、いつもウサギのぬいぐるみと一緒にいます。シズオくんに話しかけているのは折原臨也くんです。

「シズちゃんきょうもひとり?さみしいねえ」
「べつにさみしくなんかねえよ」
「え〜?でもそのウサギしかおともだちいないじゃん」

シズオくんは顔をキューッと縮めてウサギのぬいぐるみをギューッとしますが、どうしたことでしょう?イザヤくんの顔が今度はキューッとなってしまいました。

「こいつといっしょにいるから、さみしくない。こいつがいればだいじょうぶ」
「…う〜」
「……?」
「………ずるい」
「は?」
「ずるいずるいずるい!」
「どうしてだよ?」
「だってだって!シズちゃんが!」
「オレが?」
「だって、おはなししてもオレのことみてくれないでしょ?…でもそのウサギはみてるじゃん!」
「そ、それは」
「それに、シズちゃんにギューッてしてもらってずるい!」

いきなり駄々をこねてしまったイザヤくん。しかしシズオくんはハッとした後、顔を少しシュンッとさせてから言いました。

「あのな、」
「え?」
「あの…かおが…」
「うん?」
「おまえのおかおがキレイだから、その…」

"はずかしくて"とシズオくんが口をモゴモゴさせて言うと、目をパチパチさせながらイザヤくんのほっぺが真っ赤なリンゴ色になりました。シズオくんはそんなイザヤくんにたまらずギューッとします。

「シ、シズちゃん!?」
「イザヤ、ごめんな」
「う、ううん」
「また…またオレとおはなししてくれるか?」
「…うん!オレ、シズちゃんとおはなしするよ。だってシズちゃんだいすきだもん!」

そう言って嬉しそうに笑ったイザヤくん。今度はシズオくんのほっぺがリンゴ色になってしまい、それを見たイザヤくんはお返しに自分からシズオくんにギューッとしました。


あかいおめめがおなじなの
(だからお気に入りは白いウサギのぬいぐるみ)



2010.0612


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