2015/02/25 12:11
今更気付いたんだけど…、あ、はい、続きです。

これ、あらすじ書きじゃなくて、つまりはダイジェスト…だよね?
ええ。昨日の夜に気が付きました。←遅いよ

てなわけで、今回はちょっと短いですがついに敵と遭遇した綱吉君のシーンを!
さあさあ、戦はここからですよ!!

でも、バトルシーンはカットしても…いいかな?←コラ

それでは、どうぞです。



↓↓↓


医務室のドアが見えた所で綱吉は廊下に着地する。
背中では英都がまだ苦しそうな声を上げていた。
「もうすぐだからな」
綱吉は英都にそう言い聞かせ、残りの距離を半分駆け足で急ぐ。
ハイパー状態のまま医務室に飛び込んでも良かったが、あまりおおっぴらに死ぬ気の炎を晒すことは避けたかった。
相手が一般人ならば見られたとしても誤魔化す自信はある。
だが万が一どこかでマフィア関係者に見られたとしたら、話は別だ。
関係者ならばこの炎が何であるかも知っている。
これでも極秘でこの学園に潜入しているのだ。
どこにどんな目があるのか分からない今、迂闊に正体がばれる訳にはいかない。
ただでさえ今回の敵の正体がまだ見えていないのだ。
そこに、ここぞとばかりに他の敵対ファミリーまで集まってきたら、厄介この上ない。
まぁ、すでにここまで空を飛んできてしまっているため、今更…とは思うのだが…
(緊急事態だ。仕方ないよな)
自分に言って誤魔化しながら、綱吉はハイパー化を解いたおかげで少し重く感じる英都の体をもう一度背負い直すと、たどり着いた医務室のドアを勢いよく叩いた。
「先生!先生、急患です!」
授業が始まったおかげか、辺りはシンとしていて綱吉の声が良く響く。
「先生!」
二度の呼びかけで、ドアの傍に人が寄ってくる気配を感じた。
その瞬間、綱吉の直感がピクリと反応する。
何か…、ここにいる人物には、会ってはいけない予感がする…
それでも、背中の英都の様子の方が気になった。
少しでも早く、症状を見てもらわなければ。
「やぁ。どうしたんだい?」
ややして、のんびりとした声と共にガラリと医務室のドアが開く。
出てきたのは30代後半の男だった。
短髪の黒髪。
ふち無しの眼鏡。
顔の右反面には、火傷を負ったような大きな染みがついている。
全体的にひょろりと縦に細長い印象の男だ。
「あれ、君は確か、先日転校してきた…」
男の目が綱吉を捉え、首を傾げる。
だがここでのんびりとあいさつをしている場合ではない。
「はい、転校してきた沢田です。それより先生、英都が急に苦しみだして…!」
すぐに見てください。
背負っている英都を男に見せれば、しかし男は慌てる様子も無く綱吉を室内に招き入れ、なぜか素早く鍵をかけた。そして、
「英都。ありがとう、もういいよ」
綱吉にではなく、背中で苦しんでいるはずの英都に向かって話しかける。
「え?」
男は、いったい何を言っているのだろう…
その時、ようやく綱吉の背筋に危機を知らせるようにゾクリとした悪寒が走った。
だがすでに遅い。
「英都?」
綱吉はゆっくりと英都を振り返る。
その顔は、さっきまで苦しんでいたのが嘘のような無表情に変わっていた。
「えい…と?」
唇が渇いていく。
本能が逃げろと綱吉に警告する。
まずい。まずい。
ここは、敵の手中だ。
逃げろ!逃げろ!逃げろ!
「あっ!」
直ぐに綱吉は英都を背から下ろそうとした。
けれどもそれより先に、英都の手が綱吉の首に巻きついてくる。
「ありがとうお兄ちゃん。お兄ちゃんはやっぱり、優しいね」
「その優しさが仇になると、仲間たちは教えてくれなかったのかい?」
クスリと男が笑う。
同時に、英都の腕に力がこもった。
「うっ…ぐっ…」
ギリギリと喉が締め上げられていく。
「殺しちゃダメだよ、英都。やっと手に入れた私の大事な宝物だ」
「はい、おじさん…、いえ、先生」
コクリと頷く英都の感情の無い顔を、ぼやけていく視界の隅で綱吉はなんとか捉えた。
「英都…やめ…」
「少し寝ていてお兄ちゃん。直ぐに終わるから」
「何…を…」
「いいこと。僕とお兄ちゃんは、本当の兄弟になるんだよ」
「くっ…」
視界が塞がっていく。
息が、苦しい。
「リボーン…」
小さく呼んだ声は、けれどもドアの外には届かない。
ドサリと音を立て、綱吉の体が床に転がった。
「ようこそ、ボンゴレ10世。君をずっと待っていたよ」
意識が途絶える直前に、男の声が聞こえた。
そのまま、闇に飲まれていく。
深く。深く。
(ああ、俺ってホントに…ダメツナだ…)
何かを考えることができたのは、そこまでだった…

(続く)


うん。
短い。すみません。
ついにツナたんが捕まった!
このシーンのね、英都のこれまでただ笑っていた顔から、一転して無表情に切り替わる。
このギャップを出したいから、本当はもっと英都と綱吉くんのシーンを長く書きたいわけですよ。
まぁ、長くなるので書きせんけど(笑)
英都は寮に住んでる設定(出て来てませんけど)なので、そこに綱吉が行くとか、恋話をする二人、とか、仲良しエピソードが実はありました。
「お兄ちゃんは誰かに恋したことある?」
「ええー?うーん…」
「ねぇ、今誰かの事思ったでしょ?」
「や、別に…!!そう言う英都はどうなんだよ」
「僕は…、恋って感情が…わからないから…」
「英都?」
「誰かを好きになるって、どんな感情なのかな…」
みたいなね。
シーンが、メモ書きにあった。
うん、あった…

ま、そんな訳ですが、次はリボ先生が事件の真相に一歩迫ります。
そしてついにバトルシーンがあるんだが…
うん…。
魔法の呪文(中略)を使ってもいいかなぁ?(笑)





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