2015/02/07 22:42
前回の続きですよー

そんな訳で前回の続きですよー。
さて。今回は学校に潜入する二人。
ジョットのそっくりさんに出会うまでをザックリと書いてみましたー。

よろしければどうぞー。

たぶんこのあたりから…
(中略)って文字が増えてくるかと…
すみません。

本当に、書きたいところだけを書くと、こうなる(笑)


↓↓↓


「それで?どうしてこうなった」
綱吉はジト目になってリボーンを睨み付けた。
日本。
仮住まいとしてリボーンと住む事になったマンションの一室で、それは起こった。
普段のブラックスーツからグレー系のスーツに着替えたリボーンは、新任の挨拶はどうするかと考えがら目の前の生徒をニヤリと見つめる。
そう。生徒だ。
紛れもなく、リボーンの目の前にいるのはタイラギ学園の制服に身を包んでいる綱吉である。
「なんで俺が生徒の制服!?二人とも新任の先生として潜入するんじゃなかったの!?」
予定ではそのはずだった。
突然二人の教師が赴任するのは不自然ではないだろうかと危惧したが、リボーンが大丈夫だと言うので素直にそうかと受け入れてしまった。
昔からそうだ。リボーンのいう事は無条件で信じてしまう。
そのおかげで酷い目に合う事もしばしばあるのに、その度に学習能力が無いと反省しては、同じ過ちを繰り返している状況だ。
今回もまた同パターンである。
本当に、一切学習しない自分を一度で本気で殴ってやりたい。
「だいたいさ、生徒と教師が揃って新しく来る方が、教師が二人来るよりも不自然じゃないか!」
「そこは任せろ。イタリアからお前が単身で帰国する事になって、仕事上ついてこれない親の代わりに家庭教師である俺が一緒に帰国することになった設定にしてある」
「ちょっと待って、それで学校側は納得したの?」
良い話的なことにしようとしているが、よくよく考えてみれば赤の他人に子供を預けたことになる。
それでよく話が通ったものだ。
「ふん。そんなもの、俺様の話術をもってすれば造作もないぞ」
「おい、どれだけ話を盛ったんだ?」
「先生方、感動して泣いていたぞ」
クツクツとリボーンが楽しげに笑う。
その時の状況を思いだしたのだろう。
綱吉は反対に頭を抱えた。
リボーンにしてみれば実に簡単な仕事だったのだろうが、うまく丸め込まれてしまった教師たちを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「とりあえず、その設定が通ったならそれでいくしかないとして…もうひとつ問題がある」
「なんだ?」
そうだ。
無理な設定を相手に信じ込ませる事に成功したとしても、どうしたって誤魔化せない大切な事実がひとつある。
それは、
「あのさ、とっくに成人して二十歳超えてる俺が!高校生役なんて出来るはずないだろ!」
そう。そこだ。
マフィアのボスとして、徐々に貫録を付けてきた近年。
それなりに大人の顔をするようになった綱吉だ。
まだまだ所々に幼さを残す部分はあるが、それでも成人した立派な大人である。
それが高校生の制服を着ているのだ。
もはやコスプレである。
「いや、心配ない」
だがしかしリボーンはそう言って大きく頷いた。
「お前、まだいける」
なんとなく片言なのがとても怪しい。
「どこが!?」
もはや綱吉は涙目だ。
それでもリボーンは譲らない。
「いや、俺も実際にビックリしてるぞ。ちょっと無理があるかと思っていたんだが、制服に着替えたお前を見て問題ないと確信した」
「確信しないでほしいです!」
「誰が見ても高校生だぞ、ツナ」
ガッシリと両肩を掴まれた。
その目は真剣そのものだ。
「それにな、ツナ。お前を教師ではなく生徒にしたのには、とても大事な理由がある」
「え?」
絶対に遊ばれている。
そう思って制服を脱ごうとした綱吉だが、リボーンにそう言われてピタリと動きを止めた。
「相手は高校生だ。つまり生徒だ。俺とお前が揃って教師として潜入すれば、どうしたって隙ができる。その点、ひとりが生徒として潜入すれば、しっかり相手を監視できる上に、どちらかの手が空いた時間に捜査もできる」
「な、なるほど…」
確かにそうだ。
同じタイムスケジュールで動くよりも、教師側と生徒側に分かれて潜入すれば見える物も違ってくる。
相手の意図がまだわからない今は、少しでも多くの情報が欲しい。
「それにな…」
納得した綱吉に、リボーンはさらに真剣な目つきになって詰め寄ってきた。
一瞬、リボーンの唇が綱吉の唇に触れる。
綱吉の体が、それに反応してピクリと跳ねた。
「一度してみたかったんだよ…」
「な…なにを?」
さらにフゥと耳元に息を吹きかけられ、綱吉の体温が急上昇を始める。
「俺とお前は家庭教師と生徒の関係だが、実際にそんなシチュエーションになったこと、ないだろ?」
「へ?」
「だから、この機に乗じて本当に教師と生徒のいけない恋愛をだな、体験…」
「アホかぁああああああああああ!!!!」
一瞬、リボーンの言葉に目がトロリと溶けかけた綱吉だったが、今回は絆されなかった。
寸前で我に返ると、全力でリボーンの顔面に拳をめり込ませる。
「おまっ、そ、そっちが本命だな!?」
顔どころか全身を真っ赤にさせて綱吉がリボーンに吠えた。
制服を着ている相乗効果もあるのだろう、その姿は本当に10代の少年のように可愛らしい。
「ツナ…、お前今自分がどれだけ萌え顔になっているか自覚あるか?」
リボーンの心臓がキュンと高鳴る。
ついでに相棒も元気に起ち上がった。
「バカバカ変態!そんなふうに見えるのはリボーンくらいだこのエロ魔人!」
「ああ、エロ魔人で結構。お前が可愛いのが全て悪いぞ」
「なんでそうなる?!」
傷む顔面を押さえながらも、リボーンはもう片方の手で綱吉の腕を掴むと力いっぱい引き寄せた。
「さあツナ。新しい制服を汚されたくなかったら、素直に俺のいう事を聞け」
「素直にいう事を聞いても制服は汚される気がするんですが!」
「まったくその通りだ!」
「ぎゃあああ!!」
せっかく身に着けた制服の裾からリボーンの腕が簡単に侵入する。
気が付けばベルトも外され、痛みにより顔を押さえていたはずの手はいつの間にか綱吉のパンツにかかっていた。
「ちょっ、待て待て待て!はやまるなって!」
「とりあえず一発抜いていこうや」
「落ち着けこの馬鹿ぁああああああ!!!」
そうして二度目の鉄拳が、リボーンの顎にクリーンヒットした。


(中略)


「転校生の沢田綱吉君だ。みんな、仲良くするように」
教室内がザワザワと賑わいだす。
イタリアからの転校生と聞いて、クラスメイトの期待は高まっていたのだろう。
そこに冴えない顔の自分が入ったことで引かれやしないかと心配した綱吉だったが、どうやらクラスメイトたちが騒いでいる理由は別の事らしいとすぐに気が付いた。
みな綱吉と、そして教室の後ろの席にいるその人物とを交互に見比べている。
教師も驚いたように、綱吉の顔を見てはそちらを確認するように見ていた。
(居た。まさか同じクラスになれるなんて…。これも手紙の主の仕業なのか?)
綱吉も、生徒たちの視線の先を追う。
間違いない。
そこに、彼は居た。
(本当に、1世に生き写しだ…)
綱吉のハニーブラウンの髪とは違う、まさに黄金色の髪。
見られて恥ずかしいのか伏し目にはなっているが、その瞳も1世と同じ金色なのだろう。
綱吉も、1世にはよく似ていると言われていた。
だがそれ以上に似ている。
もはや生き写しと言った方がいい。
まるで、1世がこの世に再び生を受けたような姿だ。
「あの、は、はじめまして…」
ややして、全員の視線に耐えかねたのか、その人物はそっと椅子から立ち上がるとおずおずと綱吉に話しかけてきた。
そして、
「会いたかったよ、お兄ちゃん…」
「!?」
とんでもない発言を、口にした。

(続く)


はい。てなわけで「お兄ちゃん」発言までです(笑)
うん。書きたかったシーンはここと、あと先生のセクハラ(笑)
リボーンの言った台詞の通り、未来捏造なのに現役の先生と生徒っていうシチュエーションでちょっとやらかしたかったのです(笑)
書けて満足!!
全体が駆け足で進んでますが、それなりに形になっているんじゃないかな?
どうかな…?

さてさて。
次回は…
とりあえず黒幕登場まで、かな。
書けるかな…

ではでは、また次回!





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