ビバーナム・ティナス

「さっき、誰としゃべってた。」
「誰・・・ってクラスの委員長じゃねぇかよ。」

ホームルームのはじまる5分前、クラスの委員長に連絡ごとをたのまれ、勝木は委員長としばしばしゃべっていた。
それを見ていた八芝に、声をかけられた。


「何、って。連絡だけ?」
「それ以外何があるってんだよ。」

勝木は小さく、相手は女じゃねぇしいいじゃねーか、とつぶやいた。
その小さなつぶやきが八芝の耳にとまる。

「あのなぁ、相手がどっちの性別とかじゃなくて・・・」

「何、嫉妬してんの?」

ぽろっともれた一言。


「あぁ、してるよ。」
「そうならそうといえよ、俺も気をつけるし。」
「わりーな、まぁ許してくれよ。」


チャイムがなり、お互いの席についた。
勝木は机と自分の間にケータイをだし、隠れてケータイのボタンをおしていた。
すると、ケータイの上のところにメールのマークが点滅する。

『嫉妬して悪かった。まぁ、そんぐらいならいいと思う。
 冷静になれなかった、悪い。』

八芝からの謝罪のメールと写真が添付されていた。
深い青色の丸い粒のついた花。




(なんだ、この花・・・)


委員長の号令の合図とともに、勝木は席をたち、真っ先に八芝のもとへとむかった。




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ビバーナムティナス
花言葉は私を見て。


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