そーっとそーっと。
絶対にナマエが起きないように静かに部屋に入る。
朝4時。実は夜の12時ぴったりに祝ってナマエをビックリさせようって作戦だったんだけどどうにも眠気には勝てるわけなかった。
なんだってんだよー!と思うも朝一番で言えばいいじゃん!と思い直して今に至る。
「ここにプレゼントを置いてっと…」
そーっと枕元にプレゼントを置いて、イスに座る。
早く起きねぇかなとジッと待っていたが、朝の4時は流石に早すぎたかもしれない。また眠気が襲ってきたのだ。
でも、寝るわけにはいかないし喜ぶ顔を一番に見たい。
「早く起きろよナマエ!寝坊だぞ」
小さな声で囁いて、そこで意識が途切れた。
朝6時。
目を開けたら朝日を浴びて綺麗に輝いている金髪が目に入ってきた。
何勝手に部屋に入って…とは思ったけど枕元に置いてある誕生カードとプレゼントを見て、今日が何の日なのかを思い出した。
「ジュン、起きて」
「‥‥‥あ…」
パチっと目を開けるや否や叫びだすジュン。彼が思ってることなんて丸わかりで思わずクスっと笑った。
「なんだってんだよ!俺寝ちゃったのか?!折角早起きして一番にナマエを祝ってビックリさせてやろうと思ったのに!!」
「ジュンが一番だったよ。それに、十分ビックリした」
「‥‥‥‥。」
騒ぐのをやめたと思ったらジッと見られた。何?と聞く前に視界が遮られた。
サプライズ
キスをして照れくさそうに、誕生日おめでとうナマエ!と言うジュンと一緒に2度寝で誕生日を過ごす幸せ。