「なんだか大坪と会うの久しぶりなのです」
「三日前にも会ったぞ」
「三日前は久しぶりなのです。和成は一日会わなかったら飛んできます」
「高尾気持ち悪いな…」
「気持ち悪いですね…」
「そういえば今日は宮地と一緒じゃないんだな」
「はい」
「どうしたんだ、ケンカか?」
「それは違います。大丈夫です」
「ならいいんだが…何かあったら言うんだぞ」
「やっぱり大坪いいやつなのです…」
「?」

「緑間」
「名字先輩…今日は一人ですか」
「私は別に一人でも生きていけるのです」
「そんなことは聞いてないのだよ」
「…前から思っていたのですが、緑間はタメ口が多いですね」
「癖です。気に障りましたか?」
「そうでもないです。和成に言われたら気に障りますけど緑間なら平気です」
「…名字先輩、何故高尾のことを下の名前で呼んでいるのだよ」
「ペット感覚です」
「…そうですか」
「和成はなかなか使い勝手がいいのです」
「どんどん使うといいのだよ」
「はい」

「名前さん!今日は一人なんすか?」
「…何故、みんな私が一人だと珍しがるのですか。聞き飽きました」
「えっなんかすいません…」
「…和成」
「はい?」
「なんでカチューシャをしているのですか?罰ゲームか何かですか気持ち悪いですよ」
「酷い!普通に髪が邪魔だからですよー」
「和成乙女なのです」
「その言い方なんかやだ!」
「ええい、その額は鬱陶しいのです」
「いたい!ぺしん、じゃないっ!!痛かった!」
「嘘はいけません。私はそんなに力が強くないのです」
「爪!名前さん自分の爪見て!長いでしょ!?」
「おっと、昨日切り忘れたのです」
「おっとじゃない!」
「…和成よしよし、痛くないのです」
「!」
「もう平気ですか」
「まだ無理です!」
「嘘はいけませんと言ったはずです。」

「名前ー?」
「!」
「お前どこ行ってたんだよ。何も言わずいきなりいなくなるな」
「ちょっと、図書室」
「今日閉館日だけど?」
「…ブラックホールに吸い込まれて」
「はいはい」
「…みんなに会いに」
「みんなって?」
「大坪と緑間と、和成…」
「別に俺がいてもよかっただろ」
「だって、また宮地笑うから」
「あ?誰だって?」
「き、清志…」
「別に笑わねーよ。堪えるから」
「笑ってるのと変わらないことに気付け」
「名前の敬語聞きたい、懐かしい」
「まだ二日も経ってない…」
「なのです、とかなんなの?最初は緑間みてーだなとか思ったけど、あれかわいい」
「………。」
「…照れてる?」
「ううう…清志轢かれろ…」
「…お前が照れると俺まで恥ずかしくなるだろ」
「じゃあ言うな…」
「やだね」
「くっ…あ、和成、和成!」
「…名前さんテンション高いネ?」
「おい高尾そいつ返せ」
「和成、清志が虐めます」
「虐めてない」
「うわー宮地さん酷い!…って、名前さん今なんて?」
「清志が虐めます」
「ちょっと待って!いつから宮地さんのこと名前呼び!?」
「一昨日からです」
「へー、らぶらぶっすね!」
「…らぶらぶ?」
「おい高尾いい加減にしろ轢くぞ」
「すいませんてっきりもう付き合ってるのかと…」
「地味に痛いところ突いてくんな死ね。」

「清志昨日は優しかったのに今日はこの仕打ち」
「どういう意味だ」
「態度がコロコロ変わるの」
「お前が怒ってる時の方が好きって言ったんだろ…」
「それはそうだけど…うん」
「なんだよ」
「やっぱり清志ならどっちでもいいや」
「わけ分かんねー…俺もお前なら敬語でもタメ口でもいいわ」
「以心伝心?もう親友でいいと思うんだけど、清志は?どう思う?まだ?」
「…お前がそうしたいならいいよ」
「わぁい」
「(靡く気配がない気がするのは俺だけか…?)」


(清志元気ないの?)
(いや、元気だよ)
(和成呼ぶ?和成の高笑いを哀れんで元気出す?)
(お前普段なんつー元気の出し方してんだ)


130201
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