「そいえばさ、」
「うん?」
「お前一人暮らしだろ?実家どこにあるんだよ」
「…教えない」
「なんで」
「ミステリアスかっこいいから」
「この!厨二脳が!!」
「いひゃい…!」
「言えよ、なんかすごい気になるだろ」
「別に面白くないのに…」
「卵焼きやらないぞ」
「うちは大阪にあるよ」
「大阪!?思ったより遠いな…」
「そうだね」
「なんでこっち来たんだ?地元の高校は嫌だったとか?」
「…秘技、黙秘権!」
「そうくるか…じゃあ、明後日提出の課題手伝ってやんねーぞ」
「負けました」
「はい話せ」
「えーっと、うーん…その…」
「話し難いことか?」
「若干…」
「若干ならいいだろ」
「…あのね、従兄弟のお兄さんが、こっちに住んでて…どうしても近くに行きたいと思ったの」
「…好きだったの?」
「た、たぶん…」
「………。」
「あ、あの、でも今は何とも思ってないし、最近連絡もしてないし…好き、ではないから…」
「分かってる。まあそいつがいなかったらお前もこっちに来てなかった訳だしな」
「うん…来てよかった」
「俺もお前がいてよかった」
「…なんか、恥ずかしい、のだよ」
「お前照れると緑間口調になるのやめろよ…」
「う、うるさい…もう、この話し終わり!課題手伝って!」
「はいはい」

「名前さん大阪出身なの!?」
「…清志」
「口滑った」
「関西弁とか出ないの?聞きたい!」
「あ、それは俺も聞きたい」
「出ないの。」
「なんでだよ」
「あっちで暮らしてた時から敬語使ってたから」
「名前さん昔からなのです口調だったの?なんで?」
「お母さんが、賢そうに聞こえるから使いなさいって」
「母親によって計算されてたのか…」
「まあかわいいっすけどねー」
「そのせいでクラスで浮いたんだけどね」
「だろうな…」
「あちゃー」
「小学校時代からぼっちとか死にたくなった…修学旅行の時なんかハブられて…」
「名前さんもういいよ!聞いてごめんなさい!!」
「ふええええ…!」
「あーもう泣くなよ…今は違うんだからいいだろ」
「うん…でも今も女の子の友達はいない…」
「え?いるじゃないっすか、音村サン」
「「あれは友達違う!」」
「ハモった…」

「名前、卒業したらどうすんだ?」
「迷ってる、けど…大学受かったらこっちで暮らすよ」
「…受かんなかったら?」
「地元で就職かなー…」
「…地元な」
「でも、やっぱり帰りたくないな…清志にも会えなくなっちゃうし、」
「名前…」
「…それに、帰ったら炭水化物地獄…!」
「オイ。」
「だって!お好み焼きとたこ焼きのコンボとかもう見たくない!お米が付いてきた日にはちゃぶ台返しだよ!」
「知るか!一瞬でもときめいた俺がバカだった!」
「それこそ知らないよ!」
「うるさい!」
「…そんな訳だから、たぶん帰んないよ…大学受かんなかったら生活費くれないと思うけど、お金貯めてるし」
「貯めてるって…どうやって?」
「あっ…」
「…バイト、してるのか」
「してないしてない」
「嘘つけ!全然知らなかった…どこでやってんだよ、教えろ、見に行くから」
「やだやだやだやだ」
「高尾には言わねーから、な?」
「清志にも見せられない!やだ!」
「なんでだよ…まさか変なバイトじゃないだろうな!?」
「違うもん!普通に接客だもん!…あっ」
「お前相変わらず単純だな」
「うう…!」
「接客か…お前接客なんて出来んのか?」
「むかつく…」
「コンビニとかファミレス?」
「教えない!」
「音村なら知ってるか?あいつストーカーだし」
「残念だけど否定出来ない…!」


(制服とかあんの?)
(…ある)
(あー、見たい、ちょー見たい)
(や、やだってば!)


130305
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