忍者は目立ってはならない。忍者という職業に就いている人たちは皆これを当たり前だと思っている。もちろん私もそうだ。気配を消し、他人に悟られずに行動しなければならない。
それなのに何故だ。目の前にイケメンがいる。何故だ。私は忍務で一緒に行動する忍者を探しにきたのに。

「あの…私の顔に何か?」
「…いや、」

待ち合わせの場所に着いてすぐに話掛けてきたのは目の前のイケメン、もとい、山田利吉という忍者である。この男前が忍者とは、世の中も変わったものだ。実力の程は風の噂で聞いている。でもこの顔は気に入らない。目立つじゃないか。
そうか、山田利吉はイケメンなのか、仕事が出来るわ顔もいいわ、何なんだ。

「ずいぶん男前だなぁ…と」
「え、…」

少しの嫌悪感を隠すため、三重にオブラートに包んで発言すると、何故か顔を赤くされてしまった。なんだこいつ、こんな顔なのに免疫なしか。

「えっと…」
「なに?」
「…名前さんも、素敵です」

…やべ、なんかフラグ立った。


121011
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