(捧げ夢)
※pkmnパロ


ここはライモンシティ。イッシュ地方で最も大きなポケモンセンターが聳え立つ大都市である。真ん中に立っているのはバトルサブウェイ、さらに奥へ進めばビックスタジアムにリトルコート。更にはライモンジムや遊園地もあるのだ。
そんな街のポケセンの一角でソムリエショップを開いているのが私だ。ちなみにソムリエクラスはA。去年オープンしたこのショップだが、お客さんの数はぼちぼち。毎日行列が出来るくらいは繁盛している。夜はあんまり人が入らないけど、まあそれは普通だろう。

「あ、ナマエさん」
「あら、クラちゃん。修業は終わったの?」
「ダブランがサイコキネシス覚えたんだ!あと呼び方考え直してくれ」

クラちゃんは時々ショップに来てくれるお客さんの1人だ。ポケモン大好きで、バトル大好きで、なんかもう可愛いんだよね!
今クラちゃんが育てているのはエスパータイプのダブラン。私のランクルスからタマゴを作ったので、遺伝子の繋がっている子だ。ランクルスの時から比べたら、強くなったよなぁ…。

「サイコキネシスを覚えたってことは、ランクルスまであと一歩ね」
「本当か!?」
「それにしても、本当に強くなったよ。技のキレ、戦う時の気迫!パワフルでスパイシーなテイストだね!」
「もっとわかりやすく褒めてくれよ…」

そう言って呆れているようにも見えるが、クラちゃんの目は嬉しそうに笑っていた。そうやって素直に喜んでくえれないところは直んないのかなぁ(そこがいいところでもあるんだけどね)。
ついでにクラちゃんの他の手持ちをテイスティングしていると、ショップのドアが開いた。お客さんかと思いきや、珍しい男の子を見てしまった。

「アッちゃん!」
「それやめろ」
「げ、ミナミサワさん…」
「げってなんだよ」

アッちゃんもライモンシティ出身なんだけど、最近はイッシュを飛び回っていると聞いていた。なんでも、ホワイトフォレストに入り浸ってポケモンを捕獲しまくっているとか…。イッシュのポケモン揃えてからにしなさいよ。
それはともかく、彼は何をしにこんなところまで来たのだろうか。いや、ここまでそんなに遠くはないけれども、来る理由もないだろう。ああ、ミュージカル見に来たとか?それともジムリに用があるとか…?

「ナマエ、明日時間あるか?」
「お店あるけど作ろうと思えば」
「ん、観覧車乗ろ」
「…え?それが用事」
「そんなとこ」

わざわざ観覧車に乗るためにライモンシティまで飛んできたというのか。ああ、そういえば明日は遊園地の開園記念日だから、観覧車に乗った人には景品出してた気がする。意外とちゃっかりしてるなアッちゃん…。
そんな約束をしているとクラちゃんが拗ねたような目でこちらを睨んでいた。いや、別に無視してたとかじゃないんだけど…可愛いなぁ。

「クラちゃん一緒に乗ろうね」
「え?」
「…観覧車2人乗りだぞ」
「だからクラちゃんと乗るの。アッちゃんはモテモテだから他の女の子と乗ってね!」

「楽しみだねー」とクラちゃんに笑いかける。すると先程までしょげていた瞳をキラキラにさせて頷いてくれた。ほんと可愛いんだからこの子は!
しかしクラちゃんとはしゃいでいると、アッちゃんが大きな声を上げて怒鳴ってきた。2人して吃驚しているとアッちゃんは捨てられた子犬のような顔をしてくる。いやあああ可愛いいい…!

「アッちゃんごめんねっ!!」
「…俺と乗る?」
「うっ…、」
「ナマエさん…?」
「クラちゃん…!」

挙動不審になっていると、2人で勝手にケンカを始めてしまった。いつまで続くかわからないこのケンカを傍観しながら、これから入るお客さんのポケモンをテイスティングしなければならないのか。


必死にも程がある
(もういい、バトルするぞ)(臨むところですよ!)(バトルはいいけど他のところでやってね)

―――

海音様リクで南沢倉間のpkmnパロでした。何が書きたかったかって?途中で忘れました(←)お待たせしてすみませんでした。
リクエストありがとうございました。



120405
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -