01 睦
「では皆さんが此処に集められた経緯を説明します」
*SE 相応しいものがあれば
02 睦
「此処がいわく付きの場所だからです」
*SE ……チーン、的な。
03 海里
「説明になってねーよ。もっとわかりやすく言え」
04 睦
「それが人に質問する態度ですか」
05 海里
「 ・ ・ ・ 説 明 に な っ て ま せ ん が ? 」
06 睦
「発言するときは挙手を」
*ざわつく車内、イラ立ちの声、苦笑気味に一人手を挙げる
07 竜巳
「はい」
08 睦
「どうやら皆さん理解できたようなのでこれから行われる内容について説明します」
09 竜巳
「 無 視 ! ? 」
10 絛
「説明に、っ、なってません・・・」
11 睦
「知りません」
12 複数名
「んだそりゃあっ?!」
13 翔
「知らないってどういうこと?」
14 睦
「翔ちゃん私はね別に相手が海里さんや竜巳くんだから面倒だとかあーだりぃとか時間ないんだから細かいこと気にすんなとか思って説明しなかったわけじゃないんだよ私だって朝起きたら行き成り電話が来てじゃあ今から遠足に行きましょうかとか意味わかんないで説明も無しでなんだそりゃ?!とか思ったけど反論なんてする前に気づいたら用意してるし気づいたらバスに乗って一人先に目的地到着だよ何だよコレ何でこんな従順なんだよ私遠足言ったくせに引率者無しで二時間も一人寂しく将ちゃんたちを待ってイライラするのは仕方ないよねってか何で先に来る必要性がわっかんねー!服の中からキミに決めたって意味わかんねー!何だコレ何を決めた犠牲者はキミに決めたってか良くみたら案内役はキミに決めた!って要は面倒事を押し付けられてってことで自己解釈だよ。
ま、案内役は名ばかりでぶっちゃけ私も巻き込まれた参加者だからね!」
15 翔
「睦ちゃん、意味がよくわからない」
16 睦
「私も良くわかんない」
*挿入 ガヤガヤ
(内容は肝試しに対して文句をいうのと、睦が寛にこいこーいと言うようなもの)
17 睦
「これ配って」
18 寛
「うんわかった!」
19 睦
「ではお手元の資料をご覧下さい」
*プリント表示
(誰か内容をザザッと読み上げるべきか? 別挿入)
20 梁
「意義あり! 普通こういうのは事前に渡すもんだろ!?」
21 睦
「ホントですよね。あとで一人十円ずつ集めますから」
22 複数名
「金の話じゃねえよッ・・・!!」
23 若芽
「せけぇ!」
24 梁
「まけろ!」
25 睦
(冗談じゃない。コピー代にいくらかかってると思ってるんだ。二百四十円もあれば駄菓子●ンパニーでお菓子いっぱい買えるんだぞ)
*キーキー言われる睦、溜息混じり。
26 睦
「それを読んでもうお分かりのことだと思いますが今からこの校舎内で肝試しを行います。ルールは簡単。ブリントの裏に校舎の見取り図と星印が印刷されていると思いますがそこをグループでまわってもらいます。星印は廃校になる前まで生徒に噂されていた怪奇現象が起こる場所です。そこに予め私が用意した用紙とインスタントカメラがあるので証拠になるように書いて撮って下さい。 何か写ってた方がポイントが高いので頑張って下さい」
27 翔
「ポイント?」
28 海里
「どうせ顧問のお遊びだろ…」
29 織香
「わたし怖いなぁ…なんか出てきたらどうしよう…」
30
「妹尾さん欠席」
31 (妹尾)織香
「え?(あんた何余計なこと言ってんのよ!)」
32 若芽
「ちょ、おいおいおいおい剣城さんよー。織香ちゃんがいなくなったらつまんねーだろ?」
33 脩
「織香ちゃんを守る! って使命感に満ち溢れてるところなんだから茶々入れんなよなぁ!」
34 織香
「…みんな……ッ!!」
35 睦
(かゆい。猿芝居が繰り広げられててかゆい)
36 織香
「あ、えっと、わたし・・・恐いけどちゃんと行くよ?皆だって行くのに一人だけ行かないとか駄目だと思うし……皆が守ってくれるから大丈夫だよ」
*
『皆が守ってくれるから大丈夫だよ』(睦ヒアー拡張版)
『皆が守ってくれるから大丈夫だよ』(睦ヒアー拡張版)
『皆が守ってくれるから大丈夫だよ』(睦ヒアー拡張版)
『皆が守ってくれるから大丈夫だよ』(睦ヒアー拡張版)
『皆が守ってくれるから大じょ(しつこい by海里)
37 織香
「それで、あの、剣城さんはいかないの?」
38 睦
「…まあね」
39 織香
「…そうなんだ。女の子わたしだけかぁ(よっしゃぁぁあ! 織香ヒロインの座ゲェェエッツ!)」
40 睦
(幻聴が聞こえる)
41 脩
「なんでいかないんだよ」
42 睦
「可南くん、私が参加しなくてもキミには支障はないよね」
43 纐纈
「脩はそんな意味で言ったんじゃないよ。俺たちの意志を無視して肝試しに行かせるんだ。だったらお前も責任持って参加しろよってこと」
44 百也
「自分だけ逃れるつもりか! 卑怯者!」
45 若芽
「そうだぜ! テメエも行けよ! んで泣き叫べぇぇえ!!」
46 睦
「私はキミたちよりも二時間も先に到着したあげく校舎内回って準備までしてきたんだ。その私がなんでいかないといけないんですか。一文字以内で納得できるような説明してみせろよ、ああ?」
47 複数名
(普通に無理です。)
48 梁
(出来る奴が存在するなら目の前のクソアマをぎゃふんと言わせる為に是非とも友人になりたいがな!)
49 絛
「お、おま……あの中に一人で入ったのか!?」
50 睦
「他に手伝ってくれた人物がいるなら教えて欲しいよねー」
*SE ホラー音
51 睦
「以上で説明終わり。質問は一つだけ受け入れます」
52 複数名
「はい!」
*SE ………きゅぴーん!的な
53 睦
「はい翔ちゃん」
54 脩
「だぁあああ! やっぱりかぁあ!」
55 寛
「予想通りだったけど! だったけどおぉおお!」
56 百也
「ムカつくー!!」
*↓57につなげてフッと鼻で笑う音あるとGOOD
57 翔
「バナナはおやつに入りますか?」
58 若芽
「プリント読めぇぇえ!!」
59 梁
「折角の機会ぅぉぉお!!」
60 睦
「ごめんね翔ちゃん。バナナはバショウ科の果物だからおやつには入らないの」
61 翔
「そっかー・・・残念だな(←凄く切なそうに睦へ対して上目使いで)折角持ってきたのに人数分」
62 睦
「ハイみんなー赤ペン用意してーバナナはおやつに入るよー」
63 海里
「お前今おやつに入らないって言ったばっかだろ」
64 海里
「ばっ…海里さん! 翔ちゃんはバナナはおやつに入るって思ってるんだからシィーッ!」
65 海里
「小声でいう必要性はなんだ」
66 睦
「それも翔ちゃんの優しさ無駄にするんですか? 折角人数分持ってきてくれたんですよ! 海里さんってホント残虐ですよねー」
67 海里
(……これ、キレても許されるよな?)
68 竜巳
「その前に人数分持ってきたことに疑問は感じないのか……?」
69 睦
「うぅ……可哀想に翔ちゃん。バックの中はバナナの臭いで充満してしまってるのに……みんなのためにバナナ臭いのに……」
70 翔
「あ、バックは縞くんの借りたから僕のは大丈夫だよ!」
71 縞
「俺ぇえ?!」
*場面切り替え、BGM変更
72 睦
「はい、そーゆうことで全員参加してます。はい……はい、わかりました」
*SE ピッと電話を切る音、一緒にふーっと疲れたような溜息をつけてもイイ。
73 睦
「はーい、ではこれから肝試しを始めます。―――の前にグループ決めしましょうか」
74 睦
「ではでは…えーっと何々…ビックリんこドッキリんこ誰と一緒になっても恨むなよ☆くじ引きを開始しまーす」
75 海里
「睦、お前顧問に強制されてるからって嫌なら嫌だって言えば?」
76 睦
「言えないから従ってるんですけど何か?」
*SE 寒い感じでヒュォオオ的な
77 睦
「えー箱の中には1〜5まで書かれたボールが入ってます。それがキミたちのグループメンバーを決める運命の数字です。引き終わったらいつまでも持ってないでさっさと返してね。つーわけで引け」
*ガヤ
「俺は5番か」
「うわぁ! 竜巳くん僕と同じだね!」
「げ〜、俺梁先輩と同じ……」
「どういう意味だコラ」
「やったぜ俺たち同じグループだぜ!」
「そうみたいだね。そっちは?」
「あ、俺も同じだ」
「わたしは2番だったよ」
「らっきー! 俺織香ちゃんと同じだぜ」
「ずっけーぞ〜
「……どうした海里」
「…………あのクソ女と同じかよ」
*SE 悪い感じ、ほくそ笑む睦
78 睦
「はい、じゃあみんなくじ引いたね。んで箱に戻したね?」
79 若芽
「確認なんかいいから、早く言えよ」
80 睦
「(あのクソ野郎……後で絞めよう)
ではグループメンバーを発表しまーす。
Aグループ、梁、篠、纐纈、竜巳、織香
Bグループ、翔、若芽、絛、海里、峰
Cグループ、寛、脩、百也、伊賀
81 複数名
「ちょっと待て!!」
82 睦
「いや、ちょっと待て!は来るだろーなと思ったけど最後まで言うの待ってくれるとは思わなかったよ」
83 梁
「くじと違うじゃねえかよ! 俺は竜巳と同じじゃなかったぜ! このバカとだったはずだ」
84 睦
「ああ、良くありますよそういう現象。現実を認めたくない。あいつと俺は同じクループだ! ……えっと、確かそういうのを妄想っていうんですよね」
85
「俺だって違う! しかも俺はAじゃなくて2番だったぜ」
86 睦
「Aと2って似てない? こう、もわわわわ〜ってな感じで崩すと」
87 (惟瀬)纐纈
「よりにもよって、竜巳と篠?勘弁して欲しいんだけど」
88 睦
「大丈夫だよ惟瀬くん。篠くんは喜んでるから私もニヤリ」
89 若芽
「説明しろよテメエ・・・折角織香ちゃんと同じグループだと思ったのにどーいうことだ!なーにテメエが勝手に決め変えてんだぁ?!」
90 睦
「人を疑うことしか出来ないなんて……可哀想なワカメ」
*SE 皆の溜息、加えて「やれ」と誰か一人命令
91 翔
「睦ちゃん?」
92 睦
「あのね、顧問に既にグループ決めてもらってたんだけど“ふふふ、彼らをこれ以上ないって程陥れるにはこうゆう方法が楽しいわよ、わかったわね睦ちゃん?”って脅されたので仕組んでみました。ちなみに“ふふふ、私が黒幕だってことは言っちゃだめよ、睦ちゃん?”って言われてたのに言っちゃったよ!どうしようーーーッ!!」
93 梁
「吐いた。」
94 海里
「というかお前バカだろ」
*BGMのFI、FIの切り替えに重ねて
睦の「とりあえず、それぞれ十五分毎のスタートになります。ではAグループ……」を入れる?
95 睦
「あれ、おかしいな……」
96 寛
「どうしたの睦ちゃん?」
97 睦
「うーん……なんか帰り遅くない?」
98 寛
「そろそろ俺らの出発時間だよー」
99 睦
「はいはい、じゃあCグループね。中でA、Bがいたら早く戻ってくるように言っといて」
100 脩
「自分の仕事人に押し付けんなよなー! 暇してんだから自分でいけよ」
101 睦
「……チッ」
*SE 扉の音とか
(ちらーっとだけ確認作業)
102 睦
「いないね。やっぱりキミたち伝言頼んだよ」
103 脩
「もっと真面目に探してから言えよ!」
104 睦
「うっせーな」
105 脩
「何だとこの」
*SE ドンッ!と人と人との衝突音
106 脩
「なにすんだよ!」
107 睦
「痛いんですけど」
108 百也
「つーかお前らクソ邪魔なんだよ! 喧嘩ならそこら辺の広い場所でやれよ!」
109 脩
「そんなの避けろよ! ソコとかソコとかソコとかココとかから入ろうと思えば入れるだろ!」
110 百也
「おま……! 何でお前らのために俺がお前の股の下やコイツの股の下から入んねえといけねえんだよ!バカかお前!?」
111 脩
「バッ、バカって言ったなコノヤロー!」
112 睦
「いや、キミの今の発言は十分異常だよ。何故百也くんに私の股の下を勧める」
113 脩
「うっせーな!剣城は黙ってろ!」
114 寛
「ねえねえ睦ちゃん」
115 睦
「ん?」
*BGM FOで消すor小さく
116 寛
「なんで扉閉まってんの?」
117 睦
「ったく、誰だよ閉めたの……ここ建てつけ悪いって言ったじゃん」
118 寛
「モモちゃんたちが暴れてたから閉まったんじゃないの?」
119 百也
「人の所為にすんな東堂!」
120 脩
「俺たちじゃねえよ!」
121 (東堂)寛
「俺だって一番遠いとこにいたんだから閉めるわけないし…」
*SE ガチャガチャ扉を開けようとする
122 脩
「クッソー!あーかーねーぞぉぉ!!」
123 百也
「んだよ情けねーなー」
*SE 再びガチャガチャ
124 寛
「睦ちゃん、この扉ってこんなに建てつけが悪いの?」
125 睦
「悪いんじゃない?」
126 脩
「適当だなちくしょう!」
127 百也
「つーかなんでこいつら(睦、寛)は傍観してんだよ!」
128 睦
「ねえ、外の人に開けてもらえば?」
129 百也
「あ、そうだな。ってかお前も手伝えよ!」
130 睦
「必要最低限の人数で十分でしょ?」
131 脩
「必要最低限=俺と百也っていうお前の考えがムカつく…ッ」
132 睦
「(うっさい奴らだなー)……わかったよ。じゃ東堂くんごーごー」
133 寛
「そうくるなって思ったよー」
134 寛
「モモちゃん変わるよー」
135 脩
「なー、この窓曇ってて外の様子がわかんねえのな」
136 百也
「俺たちの声聞こえてないのかなー・・・オーイ!伊賀ー峰ー!!ココ開けてくれー!!」
*SE 扉をドンドンと殴る音
137 百也
「駄目だこりゃ。鍵でも掛かってんのかも」
138 睦
「なら、ほら庭塚くん。今こそキミのヘアピンの出番だ」
139 (庭塚)百也
「お前な、俺がカチューシャしてるからってヘアピンまで常備装備してると思うなよ!」
140 寛
「モーモちゃん、その手にしてるのは?」
*SE ギクッ
141 百也
「…………えへ」
142 (可南)脩
「に〜わ〜つ〜か〜…」
143 百也
「ま、ちょ……!落ち着け可南!」
144 睦
「持ってるのに隠すなんて。人が困ってるの見て嘲笑う人種でしょキミ。うっわー、いるよねこーゆう奴ってー」
145 百也
「それはお前だろーがぁぁあ!」
*SE ガクッと崩れ落ちるような音
146 百也
「へ?」
147 三人
「「「あ」」」
*SE ぐいっと引っ張る音
148 睦
「な―――――ッ!?」
149 寛
「睦ちゃん!?」
150 脩
「剣城!?」
151 百也
「うわぁぁああああぁぁぁああ!?」
*SE 突如現れた穴に落ちていく
152 睦
「―――んで人の服掴んでんだぼぉけぇええッ!!」