別に占いなんて信じないけど。そういう彼女の手には占いブック。天の邪鬼もいいところ。 「おまえ、それ、占い本だろうが」 指摘するもシカトされる。俺の存在価値は占い以下か。 「なあ、ほら、なに占ってやがんだ」 ひょい、と彼女の手から占い本を奪い取る。黒い切れ長の目が睨む。ぞく、とするような色をしている。 「……恋人との相性?」 手相、六星占術、九星気学、西洋占星術、姓名診断もろもろを組み合わせ総合的に判断できる画期的な占い。俺と彼女の相性は、占い本によると、どうも大凶らしい。 「あたし、政宗と相性悪いみたいなんだよね」 「だからどうしたんだよ」 「いや、ほら、ね」 ちょっと気になるじゃん、といって俯く。この女は、理論的なことを好む性質がありながら、たまにこうして占いなんてものを信じてみたりする。 「んなもん関係あるか、ばか」 おまえにしちゃあ随分とsillyな発想だぜ。軽くキスをして頭を撫ぜる。占いなんか、くそくらえ。俺と▽はよぼよぼのじーさんとばーさんになってもハッピーなんだよ。 つまりきみを構成している |