喉の奥が熱い。ぎらぎらと太陽が、照っていて、暑い。焼ける。 「……三成、死んでんのか」 クーラーも扇風機も団扇さえない、質素を通り越して地味な部屋に向かい問う。ゆら、と小さく頭が動いて、▽か、と名前を呼ばれた。 「そうだよ」 「なぜ、きた」 「あんたが心配でね、予想通りだったけど」 「あたまが、いた、い」 「当たり前でしょ」 窓、開けてないじゃん。言えば、そうか、と漸く気がついたらしい。頭はいいが、基本この男は、馬鹿だ。真夏のくせに真白い腕をつかむ。 「ほら、着替えて、窓開けよう」 「……貴様が、替えてくれ」 「なぜじゃ」 「うご、けない」 「ええ……」 ぐたりと首をもたげて、動かない。本当に動けないらしい。なら、窓開けとけよ、と微かに思う。とんでもない馬鹿が居た。 「……じゃ、上だけ替えたげるから」 「れいを、いう」 「はいよ、ほら、アイスも買ってきたから」 ぴたりと、熱い頬に押し当てれば、嬉しそうに少し笑った。早く二人で食いたい、と駄々を言うから、仕方なく汗の滲んだシャツに手をかけた。 湿度 |