30 | ナノ





週に一回、月曜日。わたしとよーちゃんが電話する日。


「よーちゃんの制服ってどんなんだっけ」

「ブレザー」

「見たい」

「なんでだよ」

「中学のときは学ランだったじゃん」


千葉と東京の距離が苦痛だとは感じないけどこういう時は同じ学校の子が羨ましくなる。


「次千葉にくるときは制服で来てよ」

「めんど」

「そうだけどさ!制服デートとかしたい!」

「どこをデートすんだよ」


確かに私達の地元は田舎だけど、そんな言いかたしなくてもいいじゃない。


「おーい、聞いてるか」

「ばかよーちゃんもう知らない」

「年末、帰るから」


それはつまり、デートをしてくれるということで。つくづく優しくない彼にもう一度「ばーか」と言うと「うっせ」と返された。



20131103

   

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