30 | ナノ





窓見とけってラインが来てからしばらくすると倉持が玄関の前にきた。時刻はまだ日を回るには余裕がある、いつも家でゴロゴロしているような時間だ。家族にばれないようそっと外に出る。


「よ」

「外寒っ」


特にお互いなにも話さないまま近くのコンビニまで歩く。普通のカップルだったらニケツとかするんだろうけど倉持は高校球児だからそんなことはしない。コンビニに着いて寒いからと理由で肉まんを半分こにして食べた。ピザまんは却下された。


「そういや、なんで急に家に来たの?」

「あ?そんなの会いたかったからに決まってんだろ」


よく恥ずかし気もなくそんなセリフを言えるなあ。そう思いながらちらりと彼を見ると耳が真っ赤だった、そんな夜。



20131021

   

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